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株式投資のスタイルには「短期投資」と「中・長期投資」の2種類があります。投資をしている人の中には、短期投資は「ハイリスク・ハイリターン」というギャンブル性の高いイメージを持っている人も多いと思います。
実際のところ短期投資とはどのような投資手法なのでしょうか。本記事は短期投資について解説するとともに、初心者に向いているのか、銘柄選びや注意点などについても説明します。
目次
株の利益には、値上り益を狙うキャピタルゲインと配当金を狙うインカムゲインがあります。短期投資で狙うのはキャピタルゲインです。
そのため短期投資では、「いつ売却するか」の売り時を重視します。
株価の変動を見ながら、値上り幅が大きくなったときに売却することでキャピタルゲインを得られます。それを繰り返すことで利益を大きくする投資手法が短期投資の特徴です。
短期投資では一般的に1日から数週間、長くても1年以内に売買を完了させます。そして短期投資の代表的な手法には「デイトレード」や「スイングトレード」があります。この2つの手法の違いは以下のとおりです。
デイトレード | スイングトレード | |
---|---|---|
保有期間 | 1日 | 数日~数週間程度 |
メリット | その日のうちに取引結果が分かる | 相場をチェックする時間がデイトレードよりも短くて済む |
デメリット | 毎日頻繁に売買を行うため、売買手数料が高額になりがち | 保有時間が長くなるにつれ、自分の投資判断に対する不安が増加する |
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短期投資では早ければその日に、長くても数週間程度の保有期間のうちに売買を行います。対して長期投資では、数年から数十年単位で株式を保有して投資を行います。
長期投資の一般的な基準はありませんが、株式の場合30年以上保有することでマイナスの局面が消えるというデータがあることからも、最低30年以上の保有と考えてもいいでしょう。
株の短期投資と長期投資には、利益が出る仕組みに大きな違いがあります。短期投資の利益はキャピタルゲインがメインですが、長期投資はインカムゲインが主な利益になります。
キャピタルゲイン | 購入した株価が購入時よりも値上りした際に売却することで得られる(値上がり益) |
---|---|
インカムゲイン | その銘柄から得られる配当金 |
リスクとリターンで比較すると、結果的に短期投資は「ハイリスク・ハイリターン」に、長期投資は「ローリスク・ローリターン」となる傾向があります。
株を短期投資するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
株の短期投資では、短い期間でたくさん取引する機会が多く、逆に失敗してもすぐに取り返せる可能性があることを意味します。
取引機会が多ければ多いほど、軌道修正する機会も増え、取引スキルの向上も期待できます。
そのため最初は元手が少なかったとしても、取引に成功すれば短期間で利益を積み重ねられるわけです。
結果として長期投資を行うよりも取引の実績が多くなり、資金を早く増やせる可能性があるというメリットがあります。
1回の取引あたりの損失が限定される点もメリットです。例えばデイトレードであれば、1日の値動きの幅の範囲内にリスクが限定されます。
日本の株取引では、株価が急激に変動することによる市場の混乱を防ぐ目的で、1日の値動きの幅が制限されています(制限値幅)。
その制限された価格まで株価が下がった際には「ストップ安」となり、その日はそれ以上株価が下がることはありません。
このように一日の株価の値動きの幅が制限されているため、それ以上の損失が発生することもありませんので精神的な負担も少なくて済むというメリットがあるのです。
短期投資では、短期的な値動きに注目して売り時の予測を立てるため、テクニカル分析が有効になります。
企業分析には、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析があります。
テクニカル分析とは、株価の過去の値動きのグラフ(株価チャート)を見ることで、その株の相場感を読み取って今後の値動きを予測する分析方法です。
一方のファンダメンタルズ分析とは、企業の経済状態を表す指標を参考にして、株価の値動きを予測する方法。
短期的な市場の動きに影響を受けずに済むほか、頻繁には売買しないため運用コストを抑えた投資が可能になります。ただし、情報を得るのに時間がかかる点がデメリットです。
短期投資では、直近の値動きをみながらチャートの変動に合わせて取引を行います。そのため短期投資では、分析の中でも比較的簡単とされるテクニカル分析を利用するだけで利益を狙える可能性があります。
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株の短期投資にはメリットもあればデメリットもあります。
短期投資では、1日のうちに何度も取引を行うため、売買手数料がその分多くなります。毎日行うとなると、1カ月あたりの売買手数料はかなりの額になってしまうでしょう。
そのため短期投資をメインに行うのであれば、手数料については定額プランなどを扱っているお得なSBI証券などの証券会社を選んで口座を開設することをおすすめします。
短期投資では1日の中での株価の動きを見ながら取引のタイミングを図るため、リアルタイムのチャート画面を見て分析しなければなりません。
国内株式では特に、取引時間である日中にチャート画面を見て、取引のタイミングを決める必要がありますので日中仕事をしているサラリーマンなどには難しいでしょう。短期投資は投資を専業とする人に向いている投資方法といえます。
こちらでも説明したとおり、株式投資ではその日の値動きの幅が決まっています。その幅の上限になるとストップ高、下限に達するとストップ安となってしまうため、1日で得られるリターンやリスクは限定されます。
この点は短期投資のメリットともいえるのですが、短期投資は長期投資と異なり、保有期間が短いためインカムゲインである配当金は期待できません。結果としてキャピタルゲインがメインの利益となるため、短期投資は投機的になりやすい側面があり、最終的にハイリスク・ハイリターンとなる傾向があります。
株初心者に短期投資はおすすめできません。
短期投資には、相場が急変した際にすぐに損切りして撤退できることや、投資回数を重ねて取引スキルを身につけやすくなるメリットはあります。
しかし、むやみに手を出すことで根拠のない取引を重ねることになり、投資というよりも投機の面が強くなることからギャンブル性の高い取引になってしまいます。
短期投資では取引スキルを身につけている経験者であっても、判断の難しい選択を迫られるケースもあります。特に初心者は感情に左右されてしまい、大きな損失を生む可能性もありますので注意が必要です。
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ではどのような人が株の短期投資に向いているのでしょうか。株の短期投資に向いている人、向いていない人の特徴を解説します。
上記のような人は株の短期投資に向いているといえます。
上記の特徴に当てはまるなら、短期投資ではなく中・長期投資に向いている人といえます。NISAやミニ株、高配当株への投資を試してみることをおすすめします。
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株の短期投資で大きな損失を出さないためには4つのポイントを守ることが大切です。ひとつずつ詳しく説明しますので、しっかりと理解しておきましょう。
短期投資では投資のルールを自分で明確に決めておくことが大切です。具体的には、損切りのポイントや利確(利益確定)ポイント、買い入れポイントのほか、予想外の事態に陥った際にどう行動するかなどです。
決めたルールは必ず守るようにしましょう。ルールを守らないことで、相場が上昇して高い値段をつけているところで買ってしまう「高値づかみ」や、株価が急激に下がったときに慌てて売ってしまう「狼狽売り」をすることになってしまい、結果として利益が出にくくなってしまいます。
損切りとは損失を抱えている状態で保有株を売却し、損失を確定させることです。
損切りにもルールが必要です。決めた損切りのルールを守らないと損失が大きく広がってしまい、最終的に利益を失う可能性があるからです。
例えば、「損失が○円」もしくは「買値の○%」になったタイミングで損切りをするといったルールを決めておきましょう。
損切はタイミングになったら必ず実行することがポイントです。運用を行う上で欲は禁物です。「ひょっとしたらこのあと上昇傾向に転じるかも」などと思わず、ルールに従って損切りを行うようにしましょう。
もし自分で決めたタイミングで損切りする自信がない場合は、予約注文の活用を考えましょう。予約注文では逆指値注文を利用します。
逆指値注文とは、株価が指定した一定の価格条件に到達した際に、直ちに発注が行われる条件が付いた注文方法です。
逆指値注文を利用することで、指定した価格よりも株価が高くなったら買い注文、低くなったら売り注文が可能になります。株取引を行う上での損失の拡大を防ぐためにも有効な注文方法といえます。
ナンピン買いとは、保有している銘柄の株価が下がった際にさらに買い増しして平均購入単価を下げる方法です。
評価益がマイナスになっているにもかかわらず、同じ銘柄を買い増しすることで結果としてプラスになることもありますが、ナンピン買いをして失敗すると損失を大きく広げることになってしまいます。
ナンピン買いは適当な感覚で行うものではありません。特に初心者の場合は感情的な感覚で行う可能性が高いため、ナンピン買いはしないと心掛けることが大切です。
逆張りとは、投資方法の一つで、相場が下落している局面で株式を購入し、上昇局面で売却する方法です。
反対に、相場の上昇局面で株式を購入し、下落局面で売却する方法を順張りといいます。
逆張りを行うには、何を基準に取引を行うか、またタイミングといった相場勘が重要なポイントになります。失敗すると大きな損失を被る可能性がありますので、初心者は逆張りは避け、順張りを行う方が無難でしょう。
株の短期投資に、おすすめの銘柄はあるのでしょうか。合わせて銘柄の選び方も解説します。
IPO銘柄とは、新規公開銘柄や新規上場銘柄ともいわれる、これから新たに上場する株式のことです。未上場の会社が証券市場に上場するにあたり、証券会社を通じて売り出されます。
IPO銘柄には、短期間で高騰することが多く利益を狙いやすいという特徴があります。
IPO銘柄は証券会社ごとに取引できる銘柄数が異なっており、IPOの実績が豊富な証券会社を利用することで、当選確率を上げられる可能性があります。
例えばSBI証券はIPO銘柄の取扱が多く、例年上場会社のうち90%以上のIPO銘柄を取り扱っています。
他のネット証券とも大きな差をつけていることから、IPOを狙うならSBI証券で口座を開設しておくことをおすすめします。
短期投資で利益を得るためにはボラティリティ(値動き)が大きく、出来高の多い銘柄を選ぶことが大切です。
なぜならデイトレードで大きな利益を出すには、1日の間で大きな値動きをする銘柄の差額を狙う必要があるからです。
さらに人気の銘柄は流動性が高いことから、短期投資でも利益を出せる可能性があります。
流動性とは、売りたい時にいつでも売れる(資金に換えられる)かを示す度合いのこと。流動性は売買代金(株式市場で売買が成立した総金額)で知ることが可能です。
多くの注文を集め、大きな値動きをしそうな銘柄を選ぶことが大切。このような銘柄は投資家に注目されやすく、「テーマ株」もその一つです。
半導体や再生エネルギーなどのテーマ株は特に人気を集めており、メディアの影響などで大きく上昇することもあるためチェックしておきましょう。
成長株はグロース株ともいわれ、その企業の売上や利益が大きく伸びていく期待から、株価も短期間で大きく上昇する可能性があります。
成長株を選ぶ際には、ROE、時価総額、売上高の伸び率に注目することが大切です。
ROE(自己資本利益率)とは、企業が株主から集めた資本によってどのくらい利益を上げたかという経営の効率性を測る指標。狙うのであればROEが10%以上ある銘柄を選ぶようにしましょう。
時価総額(株価×発行済み株式数)は、企業の規模を示す指標です。成長株投資では、できれば時価総額が1,000億円以下の銘柄を選ぶことがポイントです。
既に値上りをしている企業だと、それ以上の値上りはあまり期待できません。そのため成長株投資では、時価総額があまり大きくない企業を選ぶのがコツとされています。
売上高とは利益の元になる数字で、売上高が過去3年に15%以上伸びていることが一つの目安といわれます。売上高が連続して伸びている、つまり企業が成長していることを意味します。
割安株(バリュー株)とは、本来は価値のある銘柄であるにもかかわらず割安となっている株のことです。
そのため割安株に投資することで短期間で大きく株価が上昇し、キャピタルゲインを得られる可能性があります。
割安銘柄であるかどうかは、①PBR(株価純資産倍率)、②PER(株価収益率)、③配当利回りに注目して判断します。
①PBR(株価純資産倍率)
PBR(株価純資産倍率)とは | 株価が1株あたり純資産の何倍か |
---|---|
PBRのポイント | 企業の資産面から見て株価が割安かどうかがわかる。低いほど割安銘柄 |
割安銘柄の目安 | 1倍以下 |
②PER(株価収益率)
PER(株価収益率)とは | 株価が1株あたり純利益の何倍か |
---|---|
PERのポイント | 企業の利益面から見て株価が割安かどうかがわかる。低いほど割安銘柄 |
割安銘柄の目安 | 10倍以下 |
③配当利回り
配当利回りとは | 年間どのくらいの配当を得られるか |
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配当利回りのポイント | 株価が同じなら、配当金額が大きいほど配当利回りは高くなる |
割安銘柄の目安 | 3%以上 |
株の短期投資でおすすめの金融機関を3社紹介します。いずれも短期投資で重要となる手数料の面でメリットが大きい証券会社を選定していますので、選ぶ参考にしてください。
ネット証券最大手のSBI証券は手数料が業界最安水準、夜間も取引が可能、IPO銘柄が豊富な点が特に魅力となっています。
SBI証券の国内株式手数料は2つの料金体系。スタンダードプランは最低55円(税込)、アクティブプランは1日の取引金額が100万円以下であれば0円。短期投資、特にデイトレードを行う人に非常にありがたい料金プラン設定です。
さらにSBI証券では2023年9月30日(同日発注分)から国内株式(現物・信用、単元未満株:S株)取引手数料が無料になる「ゼロ革命」が開始。インターネットコース(プランC含む)利用かつ取引報告書&交付書面を全て電子交付に切り替えれば適用されます(出所:SBI証券)。よりお得に取引できます。
外国株式も最低取引手数料0ドルで取引が可能。IPO銘柄の取引手数料も0円です。
楽天グループの楽天証券はポイントプログラムが充実。楽天経済圏の利用が多い人にメリットが大きいといえるでしょう。
気になる手数料は「超割コース」「いちにち定額コース」など。超割コースは最低55円(税込)で取引が可能です。いちにち定額コースは、1日の取引金額100万円までであれば無料。
さらに楽天証券では2023年10月1日(10月2日約定分)から国内株式(現物・信用)取引手数料が無料になる「ゼロコース」が開始。手数料コースをゼロコースに変更すれば、誰でも利用可能です。
GMOインターネットグループのGMOクリック証券は、FXの取引高が世界でもトップクラスを誇る点が魅力のネット証券です。
手数料もお得なプラン体系となっており、株式現物の取引手数料は27歳以下であれば無料となっています。
1日定額プランでは約定代金が100万円までなら無料、1約定ごとのプランでも最低55円(税込)と業界最安水準を保っています。
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株の短期投資は、投資リスクを抑えながら取引の機会を多くできることから、投資経験者がさらにスキルを磨くための手段として利用されることが多いです。
そのため投資初心者にはあまりおすすめできず、むしろ長期投資の方が向いているといえます。
株の長期投資には、インカムゲインを狙う高配当銘柄への投資方法もありますので、その方法を取り入れてみてもいいかもしれません。
投資初心者であれば、まず銘柄を保有していることで得られる配当金(インカムゲイン)を狙う方法を考えてみましょう。こちらの記事でも詳しく紹介しています。
株以外におすすめの短期投資の方法はある?
FXや暗号資産(仮想通貨)、ブル型・ベア型の投資信託、レバレッジETFなど
ただ、これらの特徴はハイリスク・ハイリターンであること。特に初心者には難しい商品のため、おすすめできません。初心者が利用する際には商品の特徴をよく理解したうえで利用するようにしてください。
株の短期投資でもNISAは利用できる?
利用可能です
NISAとは少額から行える非課税投資制度で、一般NISAとつみたてNISAがあります。なかでも一般NISAでは株式投資も可能なことから、短期投資に利用できます。
ただし一度使った非課税枠については、資産を売却しても再利用できないことや損益通算ができない点に注意が必要です。なお、NISAは2024年から新しい制度に変わります。
いざ、株式投資を始めよう!と思っても、数ある金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持される金融機関3つを、独自のサービスやおすすめ情報と併せてご紹介します。
SBI証券
楽天証券
松井証券
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株の短期投資はおすすめ?向いている人の特徴や銘柄の選び方も解説
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最終的な投資決定は、各取扱金融機関のサイト・配布物にてご確認いただき、ご自身の判断でなさるようお願い致します。
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