はじめての資産運用をナビゲート

メニュー
トップへ
最終更新:2023年04月24日

投資信託の複利効果とは?効率よく運用する方法もわかりやすく解説!

投資信託の複利効果とは?効率よく運用する方法もわかりやすく解説!
馬場 愛梨 ファイナンシャルプランナー、ライター

この記事は5分で読めます

「投資信託には複利の効果がある」「複利はお金を増やしやすい」といった話を聞いたことがあるかもしれません。ただ、複利やその効果が実際にどのようなものか、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、複利とは何なのか、投資信託の複利効果の仕組みや、複利効果を高めるためのコツなどとあわせて解説します。投資で効率よくお金を増やしていきたいなら、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

結論(この記事のポイント)
  • 投資信託の複利効果を活用すれば、多くの収益を得られる可能性がある
  • 複利効果を高めるには「分配金の再投資」や「長期運用」を意識する
  • NISAやiDeCoを活用して税金などのコストを抑えた投資を行うのも効果的
目次を開く

投資信託の複利効果とは?単利と計算方法はどう違う?

複利効果とは、「複利」の力を活用して資産を増やす効果のことです。

そもそも複利とは、利子の付き方をあらわす言葉です。利子と元金の合計額に対して利子が付くのが「複利」です。それに対して、元金のみに利子が付くのを「単利」と呼んでいます。

単利の計算式……元金×(1+年利率/100×預入期間) 複利の計算式……元金×(1+年利率/100)年数
単利の計算式……元金×(1+年利率/100×預入期間) 複利の計算式……元金×(1+年利率/100)年数

式からもわかるように、複利は「利子が利子を生む状態」になるので、単利より増えやすいのが特徴です。どんどん積み重なって増えていくことから、複利の増え方は「雪だるま式」と呼ばれることもあります

投資に取り組むときは、利益(運用で得た分配益や売却益)を再投資することで、複利効果を活かせる状態(利益がさらなる利益を生み出す状態)を作れます。

合わせてこちらもチェック!

投資信託の複利効果をシミュレーションしてみよう

複利効果はどれくらいなのか、具体的にシミュレーションしてみましょう。

単利と複利でお金の増え方はどう違う?

100万円をずっと年5%で運用し続けた場合、単利と複利でどのくらいの差が出るのでしょうか。試算結果は以下のとおりです。

単利と複利(1年複利)の違い
  単利 複利
1年目 105万円 105万円 0円
5年目 125万円 127万
6,282万円
2万
6,282円
10年目 150万円 162万
8,895円
12万
8,895円
20年目 200万円 265万
3,298円
65万
3,298円
30年目 250万円 432万
1,942円
182万
1,942円
50年目 350万円 1,146万
7,400円
796万
7,400円

単利は、最初から最後までずっと増え方が一定で、年5万円ずつ増えています。それに対して複利は、1年目の増え方は単利と同じですが、その後は利子が付くごとに増え方が大きくなっていきます。

複利なら、たとえずっと同じ利回りでも時間が経つほどお金が増えやすい状態になっていき、資産が加速度的に増えていきます。単利との差は歴然です。

複利効果で元本が2倍になるのはいつ?

複利で元本が2倍になるのはいつなのか、かんたんにわかる方法があります。それは「72の法則」と呼ばれていて、投資家などの間ではよく知られています。

【72の法則】……複利で2倍

72÷金利=投資期間

たとえば年3%で運用した場合、72÷3=24なので、元本が2倍になるまで24年かかるということです。

これに対し、単利で元本が2倍になるのはいつなのかわかるのが「100の法則」です。

【100の法則】……単利で2倍

100÷金利=投資期間

使い方は72の法則と同じです。たとえば年3%で運用した場合は100÷3=33.333……なので、33年4カ月で2倍になります。前述の複利の場合は24年だったので、単利だと10年近く余計に時間がかかることがわかります。

合わせてこちらもチェック!

投資信託で複利効果を高める方法は?

前述のとおり、複利の効果はとても大きいものです。投資信託で運用するときもぜひ意識しておきましょう。続いて、どうすればより複利効果を高められるのか解説します。

分配金を再投資する

分配金を再投資する

分配金とは、投資信託を保有しているときに受け取れるお金です。お金を受け取れるとうれしい気持ちになるかもしれませんが、複利の効果を高めたいなら、受け取るのではなくその分を再投資に回しましょう。

そもそも投資信託には「分配金なし」と「分配金あり」の2つのタイプがあり、自分で選択することができます。「分配金なし」なら、自動的に運用益を再投資してくれるのでおすすめです。

「分配金あり」のなかでも「再投資型」を選ぶという方法もあります。ただし、この方法だと分配金が発生するたびに課税されるため、実際に再投資できる金額は「分配金なし」のタイプより小さくなりやすい(=複利効果が小さくなりやすい)点に要注意です。

運用コストが低い銘柄を選ぶ

運用コストが低い銘柄を選ぶ

複利効果を高めるには、運用コストが低い銘柄を選ぶのもおすすめです。投資信託の運用には手数料がかかりますが、なるべく安いものを選べばそのぶん、再投資に回せる元本が大きくなります。

投資信託でかかる手数料の例
  • 販売手数料……購入時にかかる
  • 信託報酬……保有している間ずっとかかり続ける
  • 信託財産留保額……解約時にかかる

特に「信託報酬」はずっとかかり続けるものなので、よく確認して比較することが大切です。ただし実際に銘柄を選ぶときは、信託報酬の安さだけではなく、運用実績の確認も忘れずに行いましょう。

合わせてこちらもチェック!

長期の運用期間を確保する

長期の運用期間を確保する

先述のとおり、複利効果は長く運用すればするほど大きくなっていきます。例として、毎月3万円ずつ投資して年5%で運用した場合、運用期間によってどのくらいの違いが出るのか見てみましょう。

月3万円を年5%で運用したら?
  積立額
(運用収益+元本)
運用収益
(運用で増えた額)
5年 204万
182円
24万
182円
10年 465万
8,468円
105万
8,468円
15年 801万
8,668円
261万
8,668円
20年 1,233万
1,010円
513万
1,010円
30年 2,496万
7,759円
1,416万
7,759円

複利だと、時間が経つほどお金の増え方が急激になっていきます。短期的な値動きに一喜一憂して売買を繰り返すのではなく、数十年単位の長期的な視点で見てコツコツと運用を続けていくのがおすすめです。

つみたてNISAを活用する

つみたてNISAを活用する

つみたてNISAは、一定額までの投資なら税金がかからずに済む制度です。2023年末までは、年間40万円まで20年間にわたって非課税で投資できます。

また、つみたてNISAで選べる商品は、金融庁が定めた基準をクリアした投資信託のみです。その基準の1つに「分配頻度が毎月でないこと」が含まれているため、つみたてNISAでは「分配金なし」の銘柄が多くなっています。

つみたてNISAで得た利益はすべて非課税なので、税金を差し引かれることなく再投資に回すことができ、複利効果を得やすくなります。

合わせてこちらもチェック!

つみたてNISAは2024年以降は新制度に移行します。新制度は現行の制度との併用も可能となっているため、非課税で投資できる上限を増やしたい人は、2023年のうちに口座開設をしておくのがおすすめです。

合わせてこちらもチェック!

iDeCoを活用する

iDeCoを活用する

iDeCoは「個人型確定拠出型年金」とも言い、自分で自分の年金を用意するための制度です。投資信託による運用も選択でき、つみたてNISA同様、運用で得た利益が非課税になるメリットがあります。

さらにiDeCoは、掛金が全額所得控除の対象となる、受け取るときにも大きな控除を利用できるなど、つみたてNISAより税制面でのメリットが大きいのもうれしいポイントです。

「原則60歳までお金を引き出せない」という制限がある点には注意が必要ですが、老後に向けて資金準備を進めたい人にとっては有力な選択肢となるでしょう。

iDeCoで投資信託を長期間運用すれば、複利効果が期待できます。

合わせてこちらもチェック!

投資信託で複利効果を得たい人におすすめの証券会社3選

「複利効果を活用して投資信託の運用に取り組みたい」と思ったら、まずは自分に合った金融機関を見つけて口座を開設しましょう。おすすめの証券会社を3つ紹介します。

SBI証券

SBI証券の取扱商品数
投資信託 2,638本
つみたてNISAの投資信託 192本
iDeCoの投資信託 38本

SBI証券は、ネット証券(インターネット専業の証券会社)の中でも最大手で、取扱銘柄数の多さや手数料の安さに定評があります。

SBI証券のおすすめポイント
  • 利用者数が多く、ラインアップが豊富
  • 投資信託の購入でポイント(TポイントやVポイントなどから選択可能)が貯まる

楽天証券

楽天証券の取扱商品数
投資信託 2,630本
つみたてNISAの投資信託 190本
iDeCoの投資信託 32本

楽天証券も人気の高いネット証券です。楽天市場や楽天カードなど、楽天グループのサービスをよく利用する人には特にメリットが大きいでしょう。

楽天証券のおすすめポイント
  • 投資信託の購入で楽天ポイントが貯まる&使える
  • 動画セミナーなど、投資初心者向けの情報発信が充実

auカブコム証券

auカブコム証券の取扱商品数
投資信託 1,632本
つみたてNISAの投資信託 187本
iDeCoの投資信託 27本

auカブコム証券は、「au」で知られる通信会社のKDDIグループでもあり、三菱UFJフィナンシャル・グループでもあるネット証券です。

auカブコム証券のおすすめポイント
  • 直感的でわかりやすいスマホアプリを使って、運用状況の確認や注文ができる
  • 投資信託の購入でPontaポイントが貯まる&使える

複利効果を理解して投資信託の運用に役立てよう

複利効果を活用すれば、効率よくお金を増やしやすくなります。投資信託を運用するときは、分配金を受け取らずに再投資すること、手数料や税金などのコストを省いて再投資に回す金額を少しでも多くすることで複利効果を得やすくなりますよ。

自分に合った証券会社や投資信託を見つけて、長い時間をかけてじっくりコツコツと取り組んでみてはいかがでしょうか。

投資信託の複利効果に関するよくある質問

投資信託に複利効果はないって本当?

投資信託に複利効果はあります。

投資信託の運用でも、複利効果を得ることは可能です。ただし投資信託は預貯金と違い、毎年一定の利回りをキープできるとは限らず、値下がりや元本割れのリスクも存在します。

複利は値下がり時にはマイナスの影響を受けることも。預貯金のような元本保証商品とは性質が異なることを理解しておきましょう。

投資信託以外に複利効果を得られる金融商品はある?

株や預貯金でも複利効果を得られます。

複利効果を得られる金融商品は、投資信託だけでなくいくつも存在します。たとえば株式や預貯金などもその1つです。

ただし、株式で配当金の再投資をする場合は、税金や手数料の負担が発生しやすい点、預貯金の場合は利率が低く効果を感じにくい点に注意しましょう。

どこで
口座開設したらよいの?

いざ、投資を始めよう!と思っても、数ある金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持される金融機関3つを、独自のサービスやおすすめ情報と併せてご紹介します。

  • SBI証券

    • SBIグループ全体の口座数は1000万を突破!
    • つみたてNISA銘柄の取扱い数は業界最大級!
    • 三井住友カードを使うとポイントのお得な「二重取り」が可能
  • 松井証券

    • 対象の投資信託を保有するだけでポイントまたは現金を毎月還元!
    • 株主優待名人の桐谷さんも30年愛用
    • 新規口座開設で、もれなく松井証券ポイント200ポイントをプレゼント!
  • 楽天証券

    • 楽天ポイントが貯まる!楽天カードを使うとお得な「二重取り」も
    • 取引はすべてスマホアプリで完結!
    • 100円から積立ができる!

この記事は役に立ちましたか?

役にたった (0)
役にたたなかった (0)

\ この記事をシェアしよう /

投資信託の複利効果とは?効率よく運用する方法もわかりやすく解説!

投資信託の複利効果とは?効率よく運用する方法もわかりやすく解説!

ページトップ
【免責事項】

・当サイトの掲載情報は執筆者の見解であり、あくまでも参考情報の提供を目的としたものです。
最終的な投資決定は、各取扱金融機関のサイト・配布物にてご確認いただき、ご自身の判断でなさるようお願い致します。

・当サイトの掲載情報は、信頼できると判断した情報源から入手した資料作成基準日における情報を基に作成しておりますが、当該情報の正確性を保証するものではありません。また、将来的な予想が含まれている場合がありますが、成果を示唆あるいは保証するものではありません。

・当サイトは、掲載情報の利用に関連して発生した一切の損害について何らの責任も負いません。

・当サイトの掲載情報は、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されております。

・当サイトへのリンクは原則として自由ですが、掲載情報を営利目的で使用(複製、改変、アップロード、掲示、送信、頒布、ライセンス、販売、出版等)する事は禁止します。

マネーはじめてナビ