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いざiDeCo(イデコ)を始めたいと思っても、初心者の皆さんは「商品はどう選べばよいの?」というところでつまずきがち。そこで、お金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)の視点からSBI証券でiDeCoを始めるときの商品の選び方を解説します。
なお、当記事でおすすめするポートフォリオについては、以下の記事で紹介したポートフォリオの割合をもとに、そこに組み入れるおすすめの商品を提案しています。
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SBI証券のiDeCoは、元本確保型商品(定期預金)が1本、投資信託が36本の計37本の商品ラインアップとなっています。
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目次
株価と債券の関係は、「株価が上がると債券価格は下がり、反対に株価が下がると債券価格は上がる」という逆相関にあると言われています。したがって、安定的な投資を目指すには「株式と債券を組み合せること」が大事なのです。
まず、債券に投資する商品として選んだのは、「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」です。この商品は、FTSE世界国債インデックスという指数に連動する成果を目指して運用されている商品です。FTSE世界国債インデックスは、世界の主要国における債券の動きを示す指標として使われています。
FTSE世界国債インデックス |
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先進国国債の代表的指数。 世界の主要23カ国(含む日本)の国債市場の動向を示す。ロンドン証券取引所とフィナンシャル・タイムズ社による世界有数の指数算出会社FTSE社が提供している。 ![]() |
「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」は信託報酬が0.154%と低いこと、長い目で見て成長性とともに安定性も見込めるアメリカやヨーロッパなどの先進国のインデックスファンドであること、純資産総額が順調に伸びていることなどが選んだ理由です。
次に、国内株式に投資する商品として「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」を選びました。その理由は分散効果の高い東証株価指数(TOPIX)に連動するように設計されたインデックスファンドであること、信託報酬が低い(0.154%)こと、パフォーマンスも良いことの3点です。
なお、ここで紹介した2本の商品は、「eMAXIS Slimシリーズ」の商品です。「eMAXIS Slimシリーズ」は、業界最低水準のコストを目指しているシリーズ。信託報酬が適宜見直され、値下げも行われています。運用コストを削減するうえで、eMAXIS Slimシリーズを選んでおけば、「安心」とも言えるでしょう。
さらに、海外株式に投資する商品として選んだのは「ニッセイ外国株式インデックスファンド」です。「MSCIコクサイ・インデックス」の動きに連動するよう設計されており、日本を除く主要な先進国に幅広く投資する運用成果が得られるインデックスファンドです。おすすめポイントは、信託報酬の低さ(0.1023%)はもちろんのこと、パフォーマンスの良さが継続していることなどです。
MSCIコクサイ・インデックス |
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先進国株式の代表的指数。 世界の主要22カ国(除く日本)の上場企業の大・中型株式で構成。組入上位企業はアップルやマイクロソフトなど。アメリカの指数算出会社MSCI社が提供している。 ![]() |
まず、先進国の債券に投資する商品としておすすめポートフォリオ①と同様に「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」を選びました。選定理由は前述のとおり、信託報酬が低いこと、長い目で見て成長性と安定性も見込める先進国インデックスファンド、純資産総額が順調に伸びていることです。
なおSBI証券のiDeCo「セレクトコース」には、海外債券に投資する商品として、ほかに「大和-iFree 新興国債券インデックス」と「SBIボンド-SBI-PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC)」もあります。前者は先進国よりリスクが高い新興国に投資する商品、後者はコストがインデックス型より高いアクティブ型。以上から、ローリスク・ローリターン型では、これらの商品ではなく、「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」を選びました。
国内株式に投資する商品として「ニッセイ日経平均インデックスファンド」を選定。この商品は、日経平均株価(日経225)に連動する運用成果を目指す商品です。信託報酬が0.154%と低水準であること以外に、純資産総額の伸びやパフォーマンスの良さも選んだ理由として挙げられます。
「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を海外株式に投資する商品として選びました。おすすめする一番の理由は、S&P500の動きに連動するインデックス型の商品であること。S&P500とは、アメリカの代表的な株価指数で、採用銘柄はアマゾンやグーグルなど、同国を代表する有名な企業で構成されています。アメリカの企業が世界中に進出していることを考慮すると、この商品への投資は実質的に世界に分散投資していることとも捉えられます。また、0.0968%という業界最低水準の信託報酬の低さもおすすめするポイントです。
ローリスク・ローリターン型のポートフォリオには、外国債券を含めた商品をおすすめしましたが、ミドルクラス・ミドルリターン型では、債券を含めず国内外の株式を50%ずつ組み入れた構成にしました。
こちらで選んだ商品は2本。1本目は「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」です。低コストを追求するeMAXIS Slimシリーズの中の東証株価指数(TOPIX)に連動する運用成果を目指す商品です。選んだ理由は、東証1部に上場している全銘柄の時価総額をもとに指数を算出しているTOPIX連動型のファンドであることから、分散投資効果が高く望めること。そのほか、信託報酬が低く(0.154%)、パフォーマンスも良いことなどを挙げたいと思います。
2本目は「ニッセイ外国株式インデックスファンド」。この商品は、「MSCIコクサイ インデックス」の動きに連動するよう設計されているファンドです。日本を除く主要な先進国に幅広く投資している商品として、分散投資の効果が期待できます。信託報酬が低い(0.1023%)のはもちろんのこと、パフォーマンスの良さが継続している点も評価できます。
まずは、国内株式に投資する商品として「ニッセイ日経平均インデックスファンド」を選びました。この商品は、日経平均株価(日経225)に連動する運用成果を目指す商品です。ニッセイの「購入・換金手数料なし」シリーズは、徹底した「低コスト」にこだわっている商品です。信託報酬が0.154%と低水準であることは同シリーズならではの特長でしょう。また、純資産総額の伸びやパフォーマンスの好調さも選んだ理由です。
一方、海外株式に投資する商品には「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を選びました。おすすめする一番の理由は、S&P500の動きに連動するインデックス型の商品であること。前述のとおりS&P500とはアメリカの代表的な株価指数。採用銘柄には、アマゾンやグーグルなど、アメリカを代表する有名な企業などが含まれています。アメリカの代表的企業は世界に進出しているところがほとんど。つまり、この商品への投資は実質的に世界各国の企業に分散投資をしているとも言えます。また、0.0968%という業界最低水準の信託報酬の低さもこの商品をおすすめする理由です。
3-1では、積極的な投資を目指す方のためにアクティブファンドを組み入れたポートフォリオを考えてみました。一方、ポートフォリオ全体の安定性を考慮し、長期的な成長が期待できるインデックス型の米国株式に投資する商品も入れています。
「セゾン資産形成の達人ファンド」は、アクティブ型でありながら信託報酬が0.583%と低水準のファンドです。日本を含む世界各国の複数のファンドを通じて投資する「ファンド・オブ・ファンズ」形式を採用。主に株式に投資する商品とはなっていますが、株式市場において有望な投資先がないと判断した場合には、債券にも投資する場合があるとされています。投資家の利益を考えている優れた商品だと言えます。
米国株に投資するインデックス型商品として選んだのが、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」です。アメリカの代表的な株価指数であるS&P500の採用銘柄であるアマゾンやグーグルなどはアメリカに本社を置きつつも、世界中に進出している企業であるため、この商品への投資は、実質的に世界全体に分散投資していることと同じ効果をもたらすとも言えます。また、0.0968%という業界最低水準の信託報酬もおすすめする理由の1つです。
3-2では、国内株式のかわりにREITを入れました。一般的に不動産投資信託(通称REIT)は、国内外の株式よりリスクとリターンが高いとされています。資産を増やす商品として、ポートフォリオにREITを入れてみるのもよいでしょう。しかしREITは価格変動の幅が株式より大きい傾向にあるため、保有する割合は小さくすることをおすすめします。
ここではREITを25%にしてより高いリターンを狙い、残りの75%にS&P500に連動するインデックス型の商品を入れるポートフォリオを考えました。
「ニッセイJリートインデックスファンド」は、国内で上場している不動産投資信託証券(J-REIT)に投資する商品です。東証REIT指数の動きに連動する運用を目指しています。日本の不動産に幅広く投資をしていること、信託報酬が年率0.275%と低水準であること、純資産総額についても上下はしつつも結果的には伸びていること。以上がこの商品をおすすめする理由です。
「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、文字通りアメリカの代表的な株価指数のS&P500に連動する運用成果が得られる商品。S&P500は長年にわたりアメリカ経済とともに伸びてきた指数です。一方、信託報酬は0.0968%という業界最低水準の低さ。長期的な目線でリターンが期待できる、優秀なファンドでしょう。
iDeCoを始めない人の中には、「どの商品に投資したらいいのかわからない」という人もいます。そんな人はまずバランス型ファンドに投資するのも一案です。そんなバランス型ファンドでおすすめなのが「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です。
日本を含めた世界の株式、公社債および不動産投資信託証券(リート)の合計8資産に分散投資ができるファンドです。
おすすめの理由は、これ1本で幅広い資産に投資ができること。そのほか、バランス型ファンドの中では比較的信託報酬が低い、年率0.154%だということ。また、SBI証券のiDeCoで取り扱っている同種のバランス型ファンドと比べても、相対的にパフォーマンスが良いことなども理由です。
インデックス型のポートフォリオとしておすすめの商品は、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」です。日本を含んだ全世界に投資する商品として、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスという、中小型株を含む全世界の株式市場の動きを網羅する指数に連動するように設計されています。
この商品に投資するということは、世界中の株式に投資するのと等しい成果が得られるということ。信託報酬は年率0.0682%と低い水準であるとともに、パフォーマンスも好調です。世界の株式市場の成長とともに、自分の資産も増えていくという楽しみが得られる商品です。
iDeCo(イデコ)は一人一口座しか持てないため口座選びが重要。でも、多くの金融機関の中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、分かりやすい基準として、iDeCo専門サイトNo.1の「iDeCoナビ」でよく見られている金融機関と、独自サービスがある注目の金融機関をご紹介します。
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FPが解説!SBI証券のiDeCo(イデコ)おすすめ商品ポートフォリオ(組み合わせ)
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