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「将来が不安…」「お金がなかなか貯められない!」という方におすすめなのが、『積立』です。『積立』をして“自然と貯まる仕組み”を作れれば、上手にお金を貯められるようになりますよ。
今回は、投資初心者でも始めやすい『積立』について、一緒に学んでいきましょう。
目次
皆さんの人生にはこれから先、どんなことをしてみたいですか?それにはどのくらいお金がかかりますか?
「家族で海外旅行に行きたい。予算は思いきって100万円!」「マンションを買いたい!頭金は300万円くらい準備したい」「老後の生活費についてもそろそろ考えておきたい。2000万円必要になるのかな」などなど……いろいろあると思います。そういうとき、人生にはまとまったお金が必要ですよね。
しかし、お金は急には貯まりません。大きなお金になればなるほど、しっかりとした準備が必要になります。そんなときに有効なのが「積立」です。
「積立」とは、毎月などの決まった日に決まったお金を用意して、貯めたり、増やしたりする資産運用術のことをいいます。
その積立に成功した高橋佳和さん(仮名/42歳男性・会社員)の例を見てみましょう。
高橋さんは、入社当時に会社の先輩から勧められて、銀行の自動積立定期預金を始めました。毎月給料日に、給与口座から2万5000円を定期預金に振り替え、ボーナス月はさらに10万円を振り替えるように設定をしたのです。
それを続けた結果、高橋さんの定期預金の口座には、毎年50万円が着々と貯まり、20年間で総額1000万円にもなりました。ついた利息は約7700円と少ないかもしれませんが、コツコツ積み立てることの大切さを高橋さんから学ぶことができます。
高橋さんは、定期預金に積み立てたお金はないものとして生活をしていたので、気がついたら定期預金にどんどんお金が貯まっていって驚いたそうです。
必要なときに、必要なお金をしっかりと準備できるように、早いうちから時間を味方につけてコツコツと貯めていく。これが「積立」のだいご味なんです。
高橋さんの例を見ながら「積立」のメリットを考えてみましょう。積立には主に3つのメリットがあります。
積立のよさは、なんといっても労力がかからないことです。最初に積立日と積み立てる金額を決めておけば、あとは自動的にやってくれますのでほったらかしでOK。面倒くさがりの人にはもってこいの方法ですね。
積立は、ほったらかしておくと利息が利息を生んでくれる「複利」の効果が働きます。
下のグラフをご覧ください。毎月1万円を30年間積み立てた場合、年利が0%・1%・3%・5%でどうなるかをシミュレーションしたものです。
0%の場合では、一定の積立額のみが増えていくので、グラフは直線的になります。ところが、5%の場合だと、お金が増えるスピードが加速していくのがわかります。最初の頃はそれほど差がないのですが、年数が経つにつれて、0%の場合と比べて差が開いていきますね。これが複利の効果です。
積立は、時間を味方にコツコツと資産を増やしていってくれるのです。
積立は少額からできます。ワンコイン100円でもOKの金融機関もあります。これから資産を作っていこうとしている人がとても気軽に始められるのが魅力です。
よい話には裏がある!当然積立にはデメリットもありますので、確認していきましょう。
積立のデメリットといえる最大のポイントは、上のグラフで見たように、積立は小さなお金を時間の経過とともに積み上げているので、ある程度まとまったお金になるには時間がかかります。
積立は継続していくことが大切なポイントなんですが、家計に余裕がなくなったときに、積立を止めてしまおうか……と一瞬頭をよぎってしまうことがあるかもしれません。確かに積立は途中で止めることもできますが、前にも言いましたが、長期で継続していくことで利息が利息を生む「複利の効果」が働くのが積立の大きな魅力。できる限り長く続けたいものです。最初は無理な金額で積み立てるのは止めて、様子を見ながら増減していくとよいでしょう。
そんな積立ですが、その種類はさまざまです。主な積立の種類を3つ、ご紹介しましょう。
積立「貯金」とは、一定額を定期的に、定期預金など元本確保型の商品で積み立てていくことです。手堅くコツコツ着実に資産を貯めたい人に向いています。
商品としては、主に「社内預金」「財形貯蓄」「定期預金」などがよいでしょう。特に社内預金の最低利率は年0.5%と高いので、勤務先で取り扱っているか確認してみましょう。
また、勤務先に財形貯蓄の制度があれば、目的に応じて利息が非課税になり優遇されるなどのメリットがあります。ぜひ勤務先の福利厚生制度を調べてみましょう。ちなみに現在の財形貯蓄の利率は0.01%(定期預金型の場合)、定期預金の利率は0.01%が一般的です。
積立「投資」とは、積立「貯金」のように定期的にお金を積み立てていきますが、お金の預け先が投資信託や株式など、価格が変動する投資商品を使って投資することです。預金ではなかなか増えないですが、資産をじっくり増やしたいならこの方法がおすすめです。主に「投資信託」「イデコ(iDeCo)」「つみたてNISA(積立NISA)」などがあります。
投資と聞くと、リスクが大きいイメージがあるかもしれませんが、「積立」で投資を行うことで、リスクを小さくすることができます。一定期間ごとに同じ金額で同じ金融商品を買っていくと、「ドルコスト平均法」といって平均の購入単価を引き下げる効果が期待できたり、商品を高値づかみしてしまうという失敗を防いだりすることができるんですよ。
投資をしたいけど、ドキドキする投資はしたくないという人には、積立「投資」がおすすめです。
積立「保険」とは、保険商品を使ってお金を積み立てていくことです。いざというときの備えを用意しつつ、資産もしっかり増やしたい人に向いています。
商品としては、主に「学資保険」「個人年金保険」「終身保険」などがあります。学資保険は子どもの教育資金を貯める目的として、個人年金保険は老後の生活のためのお金として使えます。終身保険は、死亡保障を得ながらお金も貯めていける商品です。
下記にそれぞれの特徴をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
では実際のところ、積立貯金・積立投資・積立保険の3種類の積立でどれくらい増やせるのでしょうか?比較してみました。
定期預金(積立貯金)年利0.01%の場合
投資信託(積立投資)年利3%の場合
学資保険(積立保険)戻り率(払い込む保険料総額に対して受け取る保険金総額の割合)は約95%~108%
※ソニー生命「学資保険(無配当)Ⅱ型18歳満期」の場合:子0歳、親35歳加入、月額保険料9140円の場合
3種類の積立のうちどれを使うかは、貯める目的を考えて使い分けるのがいいですよ。
利息は微々たるものだけど、元本割れしたくないなら積立「貯金」で、お金を使う時期まで時間があるなら積立「投資」で、教育資金や老後資金などお金を使う目的が決まっていて、途中で引き出しをしなくていいなら積立「保険」で行うのがよいと思います。
大切なのは、このような「積立」というほったらかしでもお金が貯まる仕組みを作っておくということ。継続していけば、時間が味方になってくれ、資産はどんどん増えていきます。忙しい人も支出のコントロールが苦手な人も必ず貯められます。ぜひこの機会に始めてみましょう!
なお、これから積立投資をするのであれば、積立投資のメリットに加え節税効果が期待できる「つみたてNISA」を始めることをおすすめします。多くの人に支持される証券会社をいくつかご紹介いたします。
SBI証券
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最強の資産運用術「積立」とは?メリット・デメリットは?実例で解説
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