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投資の世界にもAIの波が押し寄せています。ロボアドバイザー(ロボアド)という言葉を聞いたことはあるでしょうか。窓口で相談をしなくてもインターネット上などで投資の助言(アドバイス)をしてくれるサービスのことです。
「投資」というと特別な運用をするものと考えて、つい面倒に思ってしまうかもしれません。そんな時に、時間と手間をかけずに投資や運用ができるのがロボアドバイザーです。
本記事ではロボアドバイザーの基本的な知識やメリット・デメリットなどをお伝えし、ロボアドバイザーの選び方を解説します。おすすめロボアドバイザー11選では各運用実績やどのような人に向いているかを解説しますので、自分に合ったロボアドバイザーを選ぶことができるでしょう。
目次
投資で大切なことはリスクをある程度分散すること。そのため同じような値動きをしない投資対象を複数選び、それぞれの投資割合を決めます。具体的には以下の通りです。
投資が難しいと思われるのはこうした判断をしなければならないからですが、ロボアドバイザーは簡単な質問に回答するだけで1、2の手順で助言をくれる便利なサービス。そのアドバイスの仕方は2つに大別されます。
どのような投資対象をどのくらいの割合で買うとよいかを提示し、それを実現できるような投資信託やETF(上場投資信託)の購入を提案するスタイルが一般的です(一部例外を除く)。
※時間の経過と共に購入した投資対象の保有割合が変わった際に、当初の割合に戻すための売買をすること
投資助言型のロボアドバイザーは、投資対象を選び、購入する投資信託やETFを提案してくれるところまで。意思決定をし、実際に投資商品を取引するのは自分です。
購入する投資商品を自分で選ぶ必要はなく、一定の金額を投資するだけで購入する投資対象を決めて投資を始め、その後もリバランスなどを必要に応じて行ってくれます。
投資一任型のロボアドバイザーはその名の通り、投資のほぼ全てを任せられるので、自分で投資商品の選択や売買をしなくても投資ができます。
投資信託は金融商品の1つです。
投資信託の仕組み:運用の専門家が、投資家から集めたお金で株式や債券などに投資・運用をして、投資額に応じた運用成果(損益)を投資家へ分配するもの。
投資対象:投資信託ごとの方針により異なりますが、主に以下のものがあり、その組み合わせも多様です。
投資信託は、投資対象の内容を把握してから購入する必要があります。1つの投資信託で投資対象は単数(株式のみなど)、複数(株式と債券など)のどちらもあります。
また、投資信託は管理や運用のための手数料(信託報酬:保有コスト)がかかります。資産残高の中から支払われるので、別途支払うことはありません。
投資信託を購入するロボアドバイザーを利用すると、購入方法には次の違いがあります。
株式とは、株式会社が出資をしてくれた人に発行する証券のこと。株式を発行することで会社は事業に必要な資金を集めます。銀行からの借入れと違い、返済義務がないかわりに利益が出れば株主へ配当を行います。
株価上昇時に株式を売却すれば、株主は利益を得られます。反対に業績不振で倒産してしまえば株主が投じたお金は戻ってこない可能性も。株式はリスク(値動きの上下幅)が大きい投資商品といえます。
多数の企業から投資する企業を選ぶのは初心者には難しいですが、投資一任型ロボアドバイザーは簡単な質問でリスク許容度を判断し、株式や、よりリスクの低い債券などを組み合わせ各人に最適な資産配分を作り、運用を始めてくれます。自分で投資対象を選んで配分を決める必要はありません。
投資スタイル | リスク(値動きの幅)・リターン | 運用の難易度 | 最低投資額 |
---|---|---|---|
投資信託 (日経平均に連動するインデックス型) |
中 | 中 | 100円~ |
日本株式 (個別株式) |
大 | 高 | 数万円~※ |
投資一任型ロボアドバイザー | 契約者により異なる(最初に簡単な質問に答えてリスク許容度を判定) | 低 | 1万円~ 運営会社により異なる |
ロボアドバイザーのメリット
投資とは、値動きのある投資商品等を買うことですので元本は確保されません。値動きの幅は投資商品により異なるため、各特徴を理解して自分のリスク許容度に見合うものを探し、組み合わせて持つのが一般的。さまざまな投資商品の特徴や値動きを理解して投資を始めるのが理想です。
値動きのある商品を買っていますので、その後も資産残高が増減します。複数の金融商品を組み合わせると、その配分割合も購入から時間の経過とともに変わってくるでしょう。その際にどう運用を続けていくのかを適宜判断、実行し続けなければなりません。
つまり、資産運用にはある程度の時間を割いて知識や経験を積むことが必要になってきます。
ロボアドバイザーは、簡単な質問に答えるだけでAIが各人に最適な運用プランを提示してくれるため、投資知識がなくても資産運用を始めることができます。
投資一任型では運用後の管理や見直しも行ってくれ、手間を大幅に減らせるメリットがあります。 簡単な質問とは以下のような例が挙げられます(楽ラップの場合)。
■あなたの属性に関する質問
1. 性別・年代
■投資に関する質問
2. 100万円の「臨時収入」がありました。あなたならどのくらい貯金しますか?
3. 金融商品に対する投資によって期待する収益の額としてどれが一番近いですか?
4. 投資歴
など。
■定性的な質問
5. 交流会に参加したところ、知り合いが一人もいませんでした。あなたはどうしますか?
6. 少し体の調子が悪いと感じました。どうしますか?
など。
資産運用の時間や知識がない人向けに、主に証券会社や銀行などには「ファンドラップ」というサービスがあり、かねてから包括的な投資一任運用サービスとして普及しています。
ファンドラップ…顧客の資産運用の考え方をもとに複数の投資信託(ファンド)を組み合わせた資産配分を提案、それに基づいた運用や管理を行うサービス。
ファンドラップは、対人で行うサービスである点がロボアドバイザーとの大きな違い。ファンドラップで人が行ってきた部分(顧客の意向の聞き取り、資産配分の提案、その後管理運用)の多くを現在ではAIが対応可能となりつつあり、サービス内容もファンドラップと似ているため無人代替できるロボアドバイザーが増えています。
ファンドラップは有人対応のため手数料や初期投資額(300万円からなど)はロボアドバイザーより高めになります。
投資スタイル | サービス内容 | 手数料 |
---|---|---|
ファンドラップ※1 | ・投資対象となる投資信託の選定 ・資産クラスごとの配分比率の策定 ・運用・資産管理 ・資産配分の調整 ・運用状況の報告 |
資産評価額に対して 最大1.76% (運用方針により異なる) |
ロボアドバイザー (投資助言型)※2 |
・投資対象となる投資信託の選定 ・資産クラスごとの配分比率の策定 |
ロボアドバイザー利用料なし |
ロボアドバイザー (投資一任型)※3 |
・投資対象となるETF(上場投資信託)の選定 ・資産クラスごとの配分比率の策定 ・運用・資産管理 ・資産配分の調整 ・運用状況の報告 |
資産評価額に対して1.10% |
投資に大切なのが、リスク(値動きの幅)を分散すること。投資商品にはリスクが大きいものと小さいものがありますので、リスクの異なるものを複数選び、各投資割合を決めます。
投資商品の価格が下がった際、どれくらいまでなら許容範囲かという「リスク許容度」を判断した上で投資商品を選び、組み合わせる割合(ポートフォリオ)を決めることが重要です。
金融商品の代表格は株式と債券です。値動きの幅(リスク)は株式の方が債券より高いため、リスクを取りたくなければ株式の組み入れ比率を低く、債券の組み入れ比率を高くします。
株式や債券には日本のものと外国のものがあります。外国の中には先進国と新興国があります。日本よりは外国、先進国よりは新興国の方がそれぞれリスクが高いといえます。
このように投資商品を選び、投資割合を決めることは投資初心者にとってはハードルが高く感じられるかもしれません。
ロボアドバイザーなら、投資の知識や経験がなくても質問に答えることで各人のリスク許容度に見合うポートフォリオを決めてくれるため無理なく分散投資を始められます。
個別株式は、世界情勢や企業業績などによって株価が左右されるため、専門知識が要求される度合いが高くなります。
株式の投資金額は、銘柄ごとに取引できる株式数が「最低売買株式数(1単元)単位」で決められています。そのため1株当たりの金額が少額であっても、購入するには一定以上の金額がかかります。例えば、TOPIXコア 30※1に含まれる株式を購入した場合※2、次のような最低代金が必要となります(証券会社への取引手数料含まず)。
株式銘柄 | 株価 | 1単元 (最低購入株式数) |
売買最低代金 |
---|---|---|---|
日本電信電話(NTT) | 3221円 | 100株 | 32万2100円 |
トヨタ自動車 | 2048円 | 100株 | 20万4800円 |
セブン&アイ・ホールディングス | 4992円 | 100株 | 49万9200円 |
ロボアドバイザーでは投資助言型であれば100円から投資信託を買える(松井証券・投信工房)もの、投資一任型でも1万円から投資を始められる(楽天証券・楽ラップ)ものもあり、個別株式への投資と比べて少額から投資しやすいといえます。なお、投資一任型ロボアドバイザーは運営会社への手数料が別途かかります。
続いてロボアドバイザーを利用する際のデメリットを4つ紹介します。
ロボアドバイザーのデメリット
資産運用では、元本確保型商品以外へ投資をすれば常に元本割れのリスクは避けて通れません。元本割れとは投資商品の価格が変動して購入当初の金額を下回ること。
株式など価格が変動する投資商品は、高い収益が期待される反面、元本割れリスクもあります。預金などの元本確保型商品は安全性は高いですが、収益性は低いとされています。
一般に、高い収益性を望めばリスク(価格変動幅)は大きくなり、低い収益性を受け入れればリスクも小さくなります。残念ながら収益性が高くリスクの低い投資商品はありません。
そのため投資には預金より高いリターンが期待できる一方、元本割れのリスクが常にあることは覚えておかなければなりません。
ロボアドバイザーも例外ではありません。ロボアドバイザーの投資商品は主に投資信託やETF(上場投資信託)となり、元本確保型商品はありません。国内外の株式・債券・不動産・コモディティ(世界の商品市場で取引されている農産物、貴金属、原油など)などへ分散投資するものです。
未来は誰にも予測ができませんので、AIを利用して資産運用を行うロボアドバイザーでも絶対に損をしない保証はありません。
投資一般に言えますが、リスクを分散するために投資対象や地域を分散させると共に、投資タイミングを分散する長期投資も有効とされています。
値動きのある投資商品を買った後にも、価格は上下に動くことが一般的。短期で結果を出そうとすると投資期間が限られるため、価格が十分に上昇しないうちに売却しなければならず、期待通りの利益を上げられないこともあるでしょう。一方、長期投資なら期待価格まで上昇するのを待てる期間が増えます。
投資は、投機のように短期売買で利益を追求するものではありません。ロボアドバイザーは長期的な視野で資金を投じ分散投資と長期積立を続けていく「資産形成」を目指す運用スタイルが多いサービス。投機のように日々売買を繰り返し、短期利益を目指す運用スタイルとは異なります。
ロボアドバイザーは質問に答えるだけでロボット(AI)がポートフォリオを提案してくれる(助言型)、あるいは投資を代行してくれる(一任型)サービス。そのため投資初心者でも投資の一歩を踏み出しやすい反面、サービスに頼りっぱなしでは投資知識が身に付きにくいことも事実でしょう。
投資では損失が出て初めて原因を探す勉強をしたり、情報を集めたりする人も多く、痛い思いや経験が投資に真剣に向き合うきっかけとなることがあります。
投資結果を全てロボアドバイザーに任せきりでは、投資知識が増えることはなく、人生100年時代でも資産運用の知識が一生ないままになってしまうかもしれません。
本気で投資に取り組む勉強意欲や意思がある人にはロボアドバイザーは不向きかもしれません。
ロボアドバイザーの多くは、質問に答えれば投資対象や資産配分の提案を受けるところまでは無料でできます。
しかし、投資一任型ロボアドバイザーを利用する場合、資産運用の手間や時間を省く代わりに運営会社へ手数料を払わなければなりません。
投資一任型ロボアドバイザーでは、ポートフォリオ提案後にロボアド運営会社と契約を結び、口座開設して入金すると、その口座から投資信託等が購入されて運用が始まります。
その後もロボアド運営会社が購入した資産を管理、定期的に見直し、購入資産の割合が変わると元の割合に戻すなどメンテナンスをしながら運用を続けてくれます。
例えば、WealthNavi(投資一任型)の手数料は預かり資産の年率1.1%(税込)。預かり資産額は積立などによる入金や出金によって増減しますし、投資しているETF(上場投資信託)の価格によっても日々変わるため、1日分の手数料を毎日計算し、足し合わせて毎月の手数料としています。ETFの購入やリバランス(資産の割合調整)には手数料はかかりません。
ロボアドバイザーの利用に向いているのは次のような人です。
資産運用で最も悩むところは、何で運用するかを決める「投資商品の選定」と分散投資をするための「投資対象の組入比率(ポートフォリオ)の決定」。一から全て自分で勉強しようとすると膨大な時間がかかります。
ロボアドバイザーでは、質問に答えるだけで「投資商品(主に投資信託)の選定」と「投資対象の組入比率(ポートフォリオ)の決定」、両者を提案してくれます。
ここまでは投資助言型でも投資一任型でも可能なので、一番時間がかかりがちな投資への第一歩をロボアドバイザーで行えます。投資一任型ではその後に必要な資産管理や運用も任せられます。
そのため、仕事や育児で時間のない人や投資知識や経験はないけれど、手っ取り早く投資を始めたい人などにはロボアドバイザーは有効な投資手段の1つです。
NISAには「一般NISA」と「つみたてNISA」の2つがあります。どちらか一方のNISAを選択してNISA口座で管理します。ロボアドバイザーで使えることが多いのは一般NISAです。
<一般NISA>
<つみたてNISA>
こうした非課税制度は、ロボアド運営会社によっては利用ができることも。例えば、投資助言型では購入する金融商品などがNISAの条件を満たせばNISAの適用を受けられます。
投資一任型ロボアドバイザーでも、WealthNaviの「おまかせNISA」という機能では一般NISAを利用して毎年120万円の非課税枠が設定されるため、WealthNaviを通じて投資するETFの利益等が最長5年にわたり非課税になります。
NISA口座で非課税の恩恵を受けて投資を始めたい人や投資の始め方に迷う人が、ロボアドバイザーの力を借りるのは投資を始める一法でもあります。
投資は一般に余剰資金で行うもの。投資商品は購入後に価格が下がることも十分あり得るからです。生活費の一部を投資に回してしまった後に現金が必要な事態が起きてしまうと、たとえ投資商品の価格が下がっていても売却するしかなく、元本割れが生じて損をしてしまいます。
余剰資金であれば、投資商品の価格が下がっても慌てることなく、また価格が元に戻るか上がるまで待つことができます。
資金を4つに分けると、下記のようになります。
1~3を確保して残るお金が余剰資金です。
余剰資金は一定程度は資産運用に回してもよいと考えられます。余剰資金があるなら運用してお金に働いてもらうことは大切です。全てを現金や預金などで持っていると、将来インフレになった時に現金の価値が目減りしてしまうからです。
投資のリスクをある程度軽減するには、長期分散投資が有効といわれています。老後のために若いうちから資産形成をしておきたい人は、まさに長期投資に向いています。
ロボアドバイザーでもそうした投資に対応するように、あるいはそうした投資を上手に提案することを前提に設計されたものも多くあります。
簡単な質問に答えるだけで各人に向く投資対象を複数選び、購入割合を提案してくれるロボアドバイザーは、利用者の考えに合うポートフォリオを構成できます。資産運用のリスク軽減を考え長期積立分散投資をしたいなら、ロボアドバイザーの提案するポートフォリオは適しているので参考にしてはいかがでしょうか。
続いて、多くのロボアドバイザーから何を基準に選ぶとよいのかを解説します。
投資初心者が選ぶ場合、まずリスクを伴う運用にどの程度のお金と時間をかけられるかを考えましょう。時間がない人向きの投資一任型(手数料高め)と、時間がある人向きの投資助言型(手数料安め)のどちらにするかを選ぶと方向性が決まります。
投資一任型あるいは投資助言型のロボアド運営会社の中で、最低投資額が想定内かをチェックし手数料を比較します。各社によって投資対象も異なるので、併せて検討するとだいぶ絞れるので、最後にその他機能やサービスで比較するとよいでしょう。
ロボアドバイザーのアドバイスの仕方には、投資助言型と投資一任型の2種類があります。
<投資助言型>
ロボアドが行うこと | ・投資対象の選択(複数) ・投資対象の購入割合決定 ・投資信託・ETFの提案 |
---|---|
ロボアド利用者が行うこと | ・ロボアドの提案を検討し、投資商品を決定 ・投資商品の購入 ・取引開始後の資産管理・運用(リバランス含む) |
上記のように投資助言型は、投資の意思決定から取引まで全て自分で行いたい人、投資を始めてからの資産管理や運用も自分で行う時間と意欲のある人などに向きます。
<投資一任型>
ロボアドが行うこと | ・投資対象の選択(複数) ・投資対象の購入割合決定 ・投資信託・ETFの購入 ・取引開始後の資産管理・運用(リバランス含む) |
---|---|
ロボアド利用者が行うこと | ・投資金額の入金 |
上記のように、投資一任型はその名の通り投資のほぼ全てを任せられます。ただし、その対価としてロボアド運営会社に対する手数料がかかります。
そのため、多少のコストを払っても投資を全て任せたい人、投資に時間を割くのが難しい人、投資は分からないので全てを任せたい人などに向いています。
同じ投資初心者でも、自ら勉強する時間や意欲のある人は投資助言型、運用の勉強時間や興味がない人、多少コストがかかっても全て任せたい人には投資一任型が向くといえます。
投資助言型と投資一任型では、サービススタンスが大きく異なります。どちらを利用するかを決めるだけで、ロボアドバイザーを選ぶ入口は絞られます。あとはそれぞれの型でサービス内容や手数料を比較して選んでいくとよいでしょう。
ロボアドバイザーでは最低投資額が決まっています。ロボアド運営会社に口座を開設後、最低限入金しなければならない金額のことで、各社で異なります。
運用や積み立てを始めたいと思っても、この最低投資金額がなければそのロボアドバイザーを利用できません。自分の余剰資金に見合ったサービスを選ぶことも重要です。
投資助言型はポートフォリオの提案までなので、比較的始めやすい設計であることが多く、最低投資額も少ない傾向にあります。
投資助言型 ロボアドバイザー |
最低投資額 | 最低積立額 |
---|---|---|
投信工房 | 100円 | 100円 |
SBI-ファンドロボ | 100円 | 100円 |
SMBCロボアドバイザー | 1万円 | 1000円 |
投資一任型は、入金後の資産管理や運用も任せられるので、ロボアド運営会社とは比較的長く付き合う可能性があります。そのため投資一任型の利用を決めたら、その他のサービスもよく比較して選ぶとよいでしょう。
投資一任型 ロボアドバイザー |
最低投資額 | 最低積立額 |
---|---|---|
WealthNavi | 1万円 | 1万円 |
SBIラップ | 1万円 | 1万円 |
ダイワファンドラップONLINE | 1万円 | 1万円 |
FOLIO ROBO PRO | 10万円 | 1万円 |
楽ラップ | 1万円 | 1万円 |
ロボアドバイザーの手数料は2つあります。
①投資一任型ロボアド運営会社の運営管理手数料
②投資商品にかかる手数料(信託報酬)
①投資一任型ロボアド運営会社の運営管理手数料
全てお任せで投資できるため、その運営管理に対する手数料がかかります。各社によって異なりますが、預入資産に対する手数料率が決まっているのが一般的。預入資産が多いと割安になるところもあります。
投資一任型は投資助言型よりもサービス内容が多いので、運営管理手数料が同じなら、②投資商品にかかる手数料やその他のサービスを確認するとよいでしょう。
②投資商品にかかる手数料(信託報酬)
投資助言型、投資一任型ともロボアドバイザーの多くは、投資信託やETF(上場投資信託)を使って運用します。この手数料(信託報酬)は、投資家から集めた資金から自動的に引かれて別途徴収されないため実際には見えにくいですが、確実に徴収されます。
手数料率が低ければ運用コストが低くなり、運用成績をカバーしてくれる可能性もあります。低コストであれば、結果的に想定以上のリターンが得られるかもしれませんので比較するとよいでしょう。
ロボアドバイザー | 運用手数料(年率) | 投資手法 | |
---|---|---|---|
①運営管理手数料 | ②投資商品の手数料 | ||
投信工房 | ― | 平均0.35%(税込) | 投資信託 |
SMBCロボアドバイザー | ― | 1.007%程度(税込) | 投資信託 |
ロボアドバイザー | 運用手数料(年率) | 投資手法 | |
---|---|---|---|
①運営管理手数料 | ②投資商品の手数料 | ||
WealthNavi | 1.1%(税込) 預かり資産3000万円を越える部分 0.55%(税込) |
0.08%~0.13%程度 | 上場投資信託(ETF) |
SBIラップ | 0.660%(税込) | 平均0.295%(税込) | 投資信託 |
楽ラップ | 固定報酬型 0.715%(税込) |
最大で0.255% | 投資信託 |
ロボアドバイザーの投資対象や投資手法は各社さまざまですが、主には投資信託やETF(上場投資信託)によります。
投資一任型 ロボアドバイザー |
投資手法 | 投資対象 |
---|---|---|
WealthNavi | 海外ETF(上場投資信託) | 国内外株式・外国債券・金・不動産 |
SBIラップ | 投資信託(専用) | 国内外株式・外国債券・金・不動産 |
FOLIO ROBO PRO | 海外ETF(上場投資信託) | 国内外株式・外国債券・金・不動産 |
楽ラップ | 国内投資信託 | 国内外株式・国内外債券・国内外REIT(不動産投資信託) |
Wealth Wing | 個別日本株式 | 日本株式 |
投資対象には主に債券と株式があり、それぞれ国内・海外のものがあります。どのような投資対象を選ぶかは、各投資信託やETFの運用方針によります。リスク分散には値動きの異なる金融商品を組み入れるとよいとされるので、国内外の金融商品を混ぜた方が分散は進みます。
リスクの程度は金融商品により異なり、債券より株式、国内より海外、先進国より新興国、の方が値動きの幅(リスク)が大きくなります。そのため投資初心者はリスクの少ない商品(債券や国内株式など)から始めてみる方法もあるでしょう。
リスク許容度だけで判断するのではなく、投資歴が短いなどで新興国や外国株式への投資は控えたい場合などに、適した提案が期待できるロボアドバイザーを利用するのも一案です。
資産形成で重要なのは「長期・積立・分散投資」。積立は面倒な投資を着実に継続する有効な手段。自動積立にしておけば忘れることなく投資を継続できます。
積立投資は「ドルコスト平均法」という投資手法にもなります。ドルコスト平均法とは、価格変動がある金融商品を定期的に「同じ金額ずつ」買い続ける方法。
価格が高い時には少数量、価格の安い時には多数量の金融商品を買うことができるため、同じ金融商品を定期的に「同じ数量ずつ」買い続けた場合に比べ、平均単価が安く買える仕組みです。
ドルコスト平均法は、買うタイミングをずらすことで価格変動リスクの分散を図る手法。しかしあくまでも投資ですので、どんな相場でも必ず平均単価が安くなるわけではありません。
時間を味方に長期で積立を行うことには、価格変動リスクを分散させながら着実に投資を続けられるメリットがあります。
例えば、コロナショックなどで一時的に株価は暴落した際も、終息すると次第に株価は元に戻っています。経済的ショックで株価が急落すると、もっと下がるのではと恐れが先行し、投資を続ける人は少なくなります。しかし、世界的な経済ショック時でも投資を続けていれば、結果的に価格上昇の恩恵が得られた事実は投資の継続の重要性を示しています。
感情が入るとなかなか投資を続けられないような局面でも、自動積立投資なら規則的に地道に買い続けることができるのです。
少額からコツコツ長期で投資を続けたい人や、積立投資にかける労力や時間を省きたい人は自動積立ができるかもポイントになるでしょう。
投資一任型ロボアドバイザーには税金最適化機能があるものも。運用による利益は所得税の対象になりますが、利益が出なければ税金を払う必要がありません。利益があるごとに税金を払ってしまうと、利益からさらなる利益を生むことができず投資効率が下がってしまいます。
運用期間中に支払う税金を繰り延べ(先延ばし)して、その分投資に回すことを「税金最適化」と呼びます。
ただし、最終的に運用をやめて資金を全額引き出す際には、その時に受け取る利益に対して税金を支払わなければなりません。
WealthNaviのDeTAX(デタックス)は、税負担が4000円を超える場合を目安に、税負担の一部または全部を翌年以降に繰り延べます。そうすることで、繰り延べなかった場合より運用できる金額が増えるため、投資効率の向上を期待するものです。具体的には以下の手順で行います。
このようにポートフォリオを維持したまま税負担を繰り延べます。ただし、注意点もあります。
投資一任型ロボアドバイザーで税金の繰り延べをして投資効率を向上させたい人は税金最適化機能の有無を確認するとよいでしょう。
こちらで解説した通り、NISAには一般NISAとつみたてNISAの2つがあり、どちらか一方のNISAを選択してNISA口座で管理します。どちらの場合も、NISA枠で購入した投資商品から得られる利益(通常税率20.315%)が非課税になります。
NISAの利用を検討している人はNISA対応の有無に着目してもよいでしょう。
おすすめのロボアドバイザー11選は下表の通りです。
※この表は横にスクロールします
運営会社 | 最低 投資金額 |
最低 積立金額 |
運用手数料(年率) | 税金 最適化 機能 |
NISA 対応 |
投資手法 | 投資対象※ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
運営管理会社 (預かり資産に対して 直接かかる費用) |
運用商品保有コスト (間接的にかかる) |
|||||||
WealthNavi | 1万円 | 1万円 | 1.1%(税込) 預かり資産が3000万円を超える部分:0.55%(税込) |
0.08%~0.13%程度のETF保有コスト | 〇 | 〇 | 海外ETF | 国内外株式 外国債券 金 不動産 |
SBIラップ | 1万円 | 1万円 | 0.660%(税込) | 平均0.295%(税込) | × | × | 投資信託(専用) | 国内外株式 外国債券 金 不動産 |
THEO+docomo | 1万円以上 | 1万円以上1000円単位 | 0.715%~1.10%(税込) | 未公開 | 〇 | × | 海外ETF | 外国株式 外国債券 金 外国不動産 |
FOLIO ROBO PRO | 10万円 | 1万円 | 1.1%(税込) 運用額が3000万円を超える部分:0.55%(税込) |
未公開 | × | × | 海外ETF | 国内外株式 外国債券 金 不動産 |
楽ラップ | 1万円以上1円単位 | 1万円 | 固定報酬型最大0.715%(税込) | 最大で0.255% | × | × | 投資信託 | 国内外株式 国内外債券 国内外REIT |
ON COMPASS | 1000円単位 | 1000円 | 1.0075%程度(税込) | 0.1%程度 | × | × | 国内外ETF | 国内外株式 外国債券 外国REIT |
ダイワファンドラップ ONLINE |
1万円以上1円単位 | 1万円 | 1.1%(税込) | 0.11%~0.34%(税込) | × | × | 投資信託 | 国内外株式 国内外債券 国内外REIT |
運営会社 | 最低 投資金額 |
最低 積立金額 |
運用手数料(年率) | 税金 最適化 機能 |
NISA 対応 |
投資手法 | 投資対象※ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
運営管理会社 (預かり資産に対して 直接かかる費用) |
運用商品保有コスト (間接的にかかる) |
|||||||
SBI-ファンドロボ (FundRobo) |
100円 | 100円以上1円単位 | なし | 投資信託により異なる | × | 〇 | 投資信託 | 国内外株式 国内外債券 国内外REITなど |
投信工房 | 100円 | 100円 | なし | 最大0.35%(税込) | × | 〇 | 投資信託 | 国内外株式 国内外債券 国内外REIT コモディティ |
マネックスアドバイザー | 5万円 | 1万円 | 0.33%(税込) | 未公開 | × | × | 国内ETF | 国内外株式 外国債券 国内外REIT |
SMBCロボアドバイザー | 1万円 | 1000円 | なし | 1.007%(税込) | × | 〇 | 投資信託 | 国内外株式 国内外債券 国内外REIT |
投資初心者や時間がない人に向く投資一任型のロボアド運営会社を7社、投資経験者や自分で運用を考えたい人、割安な手数料で投資したい人などに向く投資助言型を取引実績などを鑑み金融機関運営の4社、計11社をおすすめロボアドバイザーとして選出しました。
資産を長く預けるロボアド運営会社は信用も大事ですので、会社の設立年月日と規模を示す資本金も判断材料の参考に記しています。
運用実績はリスクの取り方により異なるため、各社が中程度のリスクと位置付けるものを掲載しています。各社によってリスクの捉え方や運営方針が異なり、同水準での比較は難しいため、あくまでも参考値としてご覧ください。
運営会社 | ウェルスナビ株式会社 |
---|---|
設立年月日 | 2015年4月28日 |
資本金 | 35億6,460万3,515円(2022年12月31日現在) |
運用実績 | 2016年1月~2021年9月の増減率:+42.9% ※リスク許容度5段階中下から3番目(円ベース) |
投資一任型の独立系運営会社で、世界約50カ国、1万2000銘柄に分散投資できます。資産配分が一定以上崩れた場合や、前回のリバランス(資産配分の見直し)から半年経過後にリバランスを行います。
強みは、投資一任型では少数派のNISAを含めた資産運用「おまかせNISA」も利用できること。おまかせNISAでは、一般NISAを利用し、毎年120万円までWealthNaviを通じて投資するETFをNISA枠で買うことができ、その利益等に通常20.315%かかる税金が最長5年間、非課税になります。
ただし、NISA口座は同一年では1つの金融機関でしか利用できないので、既に他の金融機関でNISA口座の運用を行っている場合は一度そちらを廃止して、金融機関を変更しなければなりません。
NISA口座がWealthNaviで利用可能になると、以降の投資商品の配分はNISA口座とWealthNaviの通常口座を合わせた全体で最適化されます。NISA口座に未使用枠があればそちらから優先的に利用します。積立や一括投資にもNISA口座枠で対応できます。 先述通り、税金最適化機能もあります。
従ってWealthNaviは「NISA口座を利用した一任型ロボアドバイザーを利用したい人、税金最適化サービスを利用したい人」などに向いています。
運営会社 | 株式会社SBI証券 |
---|---|
設立年月日 | 2008年7月1日 |
資本金 | 483億2,313万円(2022年3月31日時点) |
運用実績 | 2022年4月~2022年6月の増減率:‐3.52% |
SBIラップ は2022年3月31日のサービス開始と、比較的新しい点が特徴です。
AI運用の開発実績ノウハウを持つFOLIOとの共同開発によるサービスで、投資一任契約に基づきFOLIOが投資判断を実施。SBI証券は顧客とFOLIOとの投資一任契約の代理、SBIラップ専用口座の管理を担います。
サービス開始から約2カ月で買付金額が既に100億円を突破し、注目度の高さが伺えます。
SBIラップの他社と違う特徴は主に以下の3点です。
SBIラップはコースを選ぶ手間なしに、相場に合わせてAIが自動でリスクをコントロールしながら運用してくれます。過去10年間分のバックテストのシミュレーションでは155%のリターンと、一般的なロボアドバイザーと比較して80%の差を生んでいますので、今後のパフォーマンスに期待が集まっています。
また、SBIラップでは平均運用資産額(月間)に応じて最大0.2%(年率)のポイントが貯まります(SBIラップマイレージ)。ポイントはTポイント、Pontaポイント、dポイント、JALのマイルから選べます(JALのマイルを選択した場合は上記載の0.5倍の付与率)。ロボアドでポイントが付与されるサービスは少ないので、SBIラップの大きなメリットの一つといえるでしょう。
このようにSBIラップ は、「手数料を抑えながら自動でAIに資産運用を任せたい人、ロボアドサービスでポイントも貯めたい人」などに向いています。
運営会社 | 株式会社お金のデザイン |
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設立年月日 | 2013年8月/ロボアドサービス開始:2016年2月(THEOリリース) |
資本金 | 1億円(2021年3月31日現在) |
運用実績 | 2016年3月~2021年8月の増減率:+41.52% ※資産配分: グロース(株式等)60% インカム(債券等)29% インフレヘッジ(コモディティ等)11% |
THEO+(テオプラス)docomoは株式会社お金のデザインが運営する投資一任型ロボアドバイザーを株式会社NTTドコモが仲立ちするもの。
THEOの特徴は運用する資産配分の組み方にあります。株や債券など投資対象の属性などを元に資産配分を決めるのではなく、契約者の「目的」やその達成のための「機能」を元に資産配分を行います。具体的には下記3つの「機能ポートフォリオ」を組み合わせ、計100%となる運用をします。
THEOでは世界86の国・地域の1万1000銘柄以上に分散投資します。
投資一任型のよい点は、常に最適なポートフォリオを維持管理してくれること。THEOは運用期間中、市場の動きにより変化した投資配分を元に戻すリバランスを月1回、各ポートフォリオ内の投資配分や投資商品を見直すリアロケーションを毎月~3カ月ごと行います。
「THEOにおまかせ」を選択した契約者には、市場変化や年齢により投資配分を変更するリクリエーション、リプロファイリングを年1回行い、ポートフォリオの最適化を保ちます。
また「AIアシスト」という下落リスクを予測する機能も。早い段階での株価の下落などへの対応が期待されます。自動税金最適化サービスもあります。
THEO+docomoは「THEO独自の資産配分の構成に興味がある人、ドコモとの連携サービスやdポイントが貯まる特典を利用したい人、自動税金最適化サービス機能を使いたい人」などに向いています。
運営会社 | 株式会社FOLIO |
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設立年月日 | 2015年12月10日 |
資本金 | 91億2万1636円(資本剰余金含む)(2021年3月末時点) |
運用実績 | 2020年1月~2021年7月の増減率:+27.1% ※ROBO PRO独自の1つの資産配分比率のみで運用 |
FOLIOには3つの投資方法があります。
同じロボアドバイザーサービスの「FOLIO ROBO PRO」と「おまかせ投資」の大きな違いは、資産配分の組み方。
おまかせ投資は他社の投資一任型と同様、リスク許容度別に5つの基本運用コースがあり、株式・債券・不動産・コモディティなどの投資対象への投資配分比率が決められています。
一方、FOLIO ROBO PROでは顧客のリスク許容度を測定する質問はなく、FOLIOのAI予測機能を利用して好パフォーマンスを目指す運用のみ。AIの予測に従い、各市場の値動きに応じ投資商品の比率を自在に変えていくシステムです。
FOLIOへ支払う手数料、投資手法(海外ETF)、最低投資額などは現時点ではFOLIO ROBO PROとおまかせ投資でほぼ違いはありません。
リバランス(資産配分の見直し)は原則1か月ごと。リーマンショック時のような市場変動が激しい局面となった場合には臨時的なリバランスも行われます。
FOLIO ROBO PROはAIを活用した運用方針に特徴があり、下記の運用方針を目指します。
ROBO PROのベースとなる情報はAlpaca Japan株式会社から提供されるETFに関する予測情報です。
FOLIO ROBO PROは「自己のリスク許容度にかかわらず、先行指標などから相場を先読みするFOLIO独自の運用方法で積極的なリバランスから高収益を狙いたい人」に向いています。
運営会社 | 楽天証券株式会社 |
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設立年月日* | 1999年3月24日/ロボアドサービス開始:2016年7月 |
資本金 | 174億9,500万円 (2021年12月10日時点) |
運用実績 | 2016年7月~2021年9月の増減率:+52.37% ※5種類のコースのうちリスクの少ない順で3番目 ※やや積極的な運用スタイル(下落ショック軽減なし) |
>資産配分を決める質問が16問と他の投資一任型より多め。資産運用とは直接関係のない定性的な質問も含まれています。
資産配分の決定は資産運用コンサルティング会社のマーサー・インベストメンツ※のアドバイスをもとに行われます。
※世界で40年以上実績がありグループ全体で2900億米ドル超(2020年2月時点)の運用受託資産を有する
基本となる長期的な見通しに基づく資産配分(戦略的資産配分)の見直しを年に一度、中期的な見通しでの資産配分(動的資産配分)の見直しを3か月に1度行います。
リスクの異なる5種の運用コースのうち、株式への投資比率が最も低いものを除く他4種では全て「下落ショック軽減機能(DRC機能※)」付きの運用コースの選択も可能。
※株式市場の激しい値動きの継続が見込まれる際一時的に株式投資比率を引き下げ、債券投資比率を上げることで資産全体の値動きのブレを軽減する機能。損失の緩和効果を期待するもの。DRC:Downside Risk Controlの略称
投資では大きな損失を避けることも重要ですが、DRC機能はこの点に着目したもの。DRC発動後、株式市場の値動きが落ち着いてくれば徐々に通常の配分に戻していきます。手数料はDRC機能の有無にかかわらず同じです。
楽ラップは「積極的な運用を目指したい人で、株価下落時に資産配分を変更して欲しい人」に向いているといえます。ただしDRC発動後、株式比率の引き下げ過程で株価が上昇した場合、上昇分の利益を完全に享受できない可能性があることには注意が必要です。
運営会社 | マネックス・アセットマネジメント株式会社 |
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設立年月日 | 2015年8月 |
資本金 | 14億円 |
運用実績 | 2016年6月~2021年11月の増減率:+25.99% ※8コースのうちリスクの少ない順で4番目 |
資産配分を決める質問は12問とやや多めですが、手数料は年率1.0075%と主要一任型ロボアドバイザーと比較して業界最低水準とされています。
提示される8段階の運用戦略は1~3の安全性重視、4~6のバランス重視、7~8の収益性重視。例えばバランス重視の4の資産配分比率は国内株式17%、外国株式24%(株式計41%)、国内債券10%、外国債券44%(債券計54%)、外国REIT3%、その他現金など2%の構成です。
独自の金融工学で分散投資を行い、金融危機などの価格下落局面でも下落幅の最小化を目指します。
世界80か国、約5万銘柄にETFを通じて分散投資します。サービス契約者のデータは下記の通りです(2020年1月時点)。
平均初回投資額 | 86万円 |
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平均契約年数 | 15年 |
積立実行率(「ためる」タイプ契約者のうち、毎月積立を設定している比率) | 81% |
平均積立額 | 2万7000円 |
ON COMPASSは「少しでも他の運用会社よりも投資一任型サービスの手数料を安く抑えて投資を始めたい人や、同社独自の金融工学による分散投資を行いたい人」に向いています。
運営会社 | 大和証券株式会社 |
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設立年月日* | 1999年4月26日大和証券グループの持株会社として発足 |
資本金* | 1,000億円 |
運用実績 | 1991年~2020年の増減率:+85.1% ※最も代表的な「バランス運用スタイル」 |
大和証券は日本の投資一任サービスの先駆者としての15年にわたる実績が強み。証券会社では、主に富裕層向け(最低契約金額500万円など)に顧客の考えに基づき、代替して投資信託で資産運用を行うラップサービス(ラップ口座)という投資一任サービスがあります。
この際、顧客の考えを聞き取るのは証券会社の社員です。その点をロボアドバイザーが代わり、少ない預かり資産で始められるようにしたのがダイワファンドラップONLINE。投資対象は国内外の株式・債券・不動産に絞られています。
ダイワファンドラップなら、ONLINEと銘打っていてもわからないことや不安があれば店舗やコンタクトセンターでのサポートが受けられる点は、質問や相談しながら決めたい人や高齢者などにとって安心できるサービスといえます。
ダイワファンドラップ ONLINEは「店舗やオンラインでのサポートに魅力を感じる人やコモディティなどには投資する意思がない人」に向いています。
運営会社 | 株式会社SBI証券 |
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設立年月日 | 2008年7月 |
資本金 | 483億2,313万円 |
運用実績 | 2017年6月~2021年11月の増減率:+112.78% ※5つのリスク許容度のうち3番目(標準派・グローバル投資)を選択した時の投資信託の一例、投資信託により異なる |
投資信託評価機関モーニングスターの最新評価を元に、一定基準以上の高評価の投資信託(約350本)から、最適なもの1~3本程度提案。運用スタイルに関する6問に回答、投資地域・投資対象を選べるので自分の運用スタイルに合ったものを探しやすいといえます。
ただし、投資初心者の場合はリスク許容度・投資地域・投資対象などを選ぶところで経験不足から判断しにくい可能性はあります。
提案された投資信託は、SBI証券のページで運用実績や値動き、NISAや100円積立対応の有無を確認できます。
SBI証券は取扱商品や情報量が多いため、投資信託を買ったことがない人はやや複雑な印象を受けるかもしれません。多くの投資信託から自分に合う1本を見つける提案をしてくれるところまでがこのロボアドバイザーの役割になります。SBIファンドロボ(FundRobo)は「投資信託で運用したく、ある程度の投資経験も知識もあるが、買うべき投資信託を迷っている人」に向いています。
運営会社 | 松井証券株式会社 |
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設立年月日 | 1931年3月 |
資本金 | 119億4,500万円(2021年3月31日現在) |
運用実績 | 未公開 |
松井証券が運営するロボアドバイザーで、100円から投資や積立が気軽に始められるのがポイントです。
8つの質問に答えればポートフォリオを提案してくれます。同じ助言型で100円から始められるSBI ファンドロボよりも投資初心者には答えやすい質問のため、初心者には始めやすいかもしれません。ただし、かなり多種類の投資対象に幅広く分散投資するので、投資対象を絞って運用したい人には向かないかもしれません。
投信工房では、リスク許容度を5段階に分けて判定し投資信託を使って運用します。提案されたポートフォリオの内容で発注すれば投資が完了。積立を開始したければ、積立金額とその頻度を入力して発注ボタンを押せば、あとは自動的に積み立てられます。
運用開始後は自動リバランス機能を事前に設定しておくと、ポートフォリオのリバランスもしてくれるので便利です。
松井証券のコールセンターも利用できるので、わからないことがあればオペレーターへ質問できるのは安心です。
投信工房は「少額でコツコツ積立投資をしていきたいが、運営会社に手数料を払わずにリバランスなどの手間を省きたい人」に向いています。
運営会社 | マネックス証券株式会社 |
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設立年月日 | 1999年5月 |
資本金 | 122億円 |
運用実績 | 未公開 |
マネックス証券には、投資一任型のON COMPASSと投資助言型のマネックスアドバイザーの2つのロボアドバイザーがあります。マネックスアドバイザーは、自分で考え、運用する楽しさを手軽に実現できるよう工夫された「あなたが主役のロボアドバイザー」です。
自分の相場の見通しでポートフォリオをカスタマイズできる、あるいは専門家の見通しを反映できることが特徴。といっても全ての資産配分を1%単位で変更できるわけではなく、簡単な相場の考え方の質問5問に答えて最適なポートフォリオを提案してもらうスタイルです。
投資一任型ほど高くはありませんが、サービス使用料として預かり残高に対し年率0.33%がかかります。投資助言型ロボアドバイザーは利用料無料で資産配分の提案まで行えるところが多いですが、マネックスアドバイザーは例外です。
投資初心者やアイデアが浮かばない人向けに、「標準ポートフォリオで始める」という選択肢もありますが、標準ポートフォリオは1種類のみ。資産配分は国内株式26%、国外株式25%(株式合計51%)、先進国債券44%、国内外REIT(不動産投資信託)5%で、株式が半数を占めるバランス型になっています。
「スマート積立」では、毎月の積立金を使って不足している資産を優先的に買い増し、最適な配分が保たれるよう自動調整を行います。そのためリバランスの回数や売却益への税金の支払回数が少なくなり、その分を運用に回せて効率的な運用が期待されます。
相場が急変し、スマート積立だけでは調整できないほど資産配分が大きく崩れた場合は、配信されるアラートメールに従って手動でリバランスを行います。通常、リバランスを行うには複数銘柄の売買を繰り返す必要がありますが、マネックスアドバイザーでは1回の注文で簡単にリバランスを行えます。
マネックスアドバイザーは「専門家の意見なども参考にしながら、資産配分の意思決定に自分の相場への読みなどを加えて運用をしたい人」に向いています。
運営会社 | 株式会社三井住友銀行 |
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設立年月日 | 2001年4月さくら銀行と住友銀行の合併により設立 |
資本金* | 1兆7,709億円(2021年9月30日現在) |
運用実績 | 2017年9月~2021年10月の増減率:+27.6% ※5つある投資信託のうち3番目のリスク許容度(バランスファンド) |
SMBCロボアドバイザーは、三井住友・資産最適化ファンドと呼ばれる5つのコースの投資信託からリスク許容度に応じたものを選べる仕組み。これらの投資信託はイボットソン・アソシエイツ・ジャパンの助言に基づき、基本資産配分比率を決定しています。
5コースの分類は1.安定重視型、2.やや安定型、3.バランス型、4.やや成長型、5.成長重視型。例えば3.バランス型の資産配分は国内外債券42%、株式50%、国内外REIT(不動産投資信託)8%となっています。投資対象は5000銘柄以上です。
購入最低金額は1万円、積立は1000円からと始めやすい金額設定ですが、投資信託の手数料は高めです。
NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)など税制優遇措置のある口座での購入も可能です。
SMBCロボアドバイザーは「5つの投資信託から選ぶシンプルな設計を好む人、NISAやiDeCoを使って運用したい人」に向いています。
続いてロボアドバイザーの始め方の手順を説明します。
①利用するロボアド運営会社を決め、無料診断を受ける
②口座を開設する
③入金や積立設定を行う
紹介する内容は一般的なもので、詳細は各社で異なります。またサービス内容は変更されることもありますので確認した上で申し込みを行ってください。
無料診断とは、ロボアド運営会社の質問に答えて最適な資産配分(ポートフォリオ)の提案を受けること。投資一任型でもここまでは無料のことが多いので、最適な資産配分をチェックしてみてもよいでしょう。
複数試せば自分のリスク許容度の高低がわかってくるでしょう。質問数や内容は各社さまざまですが、数分あれば答えられるものが多いことは共通しています。年齢、投資の目的、投資額、投資経験、投資に対する考え方などが問われることが多いようです。
最も早く簡単な方法はインターネットでの申し込み。流れは以下の通りです(投資一任型ダイワファンドラップの例)。
1. メールアドレス登録
2. 口座開設に必要な情報を入力
3. 本人確認書類の撮影・アップロード
4. 口座開設の申し込み完了
5 .簡易書留「口座開設のお知らせ」受取
6. マイナンバーの登録
7. 取引開始
インターネットで2までを入力後、申込書を印刷、必要書類とともに郵送することもできます。
3の本人確認書類は以下の通り。
<マイナンバーカードが個人番号カードの場合>
個人番号カードに加え以下いずれか1種類(氏名・住所・生年月日の記載があるもの)
・免許証・パスポート・在留カード等、住民票の写し・健康保険証等
<マイナンバーが通知カードの場合>
通知カードに加え以下いずれか2種類(氏名・住所・生年月日の記載があるもの)
(必要な書類数は運営会社により異なる場合があります。)
・免許証・パスポート・在留カード等、住民票の写し・健康保険証等
簡易書留が届くと、ロボアド運営会社の指定口座に入金できるようになります。ロボアドバイザーのサイトにログインして、指定された最低投資金額を入金します。リスク許容度を決定し、自分のページに設定をすればあなたに最適なポートフォリオに沿って運用を開始します。
積立投資をしたい場合は、積立金額を指定し、あとは定期的に入金すれば決まったタイミングで最適ポートフォリオを構築するよう投資を継続してくれます。
各社によって入金と投資のタイミングは異なりますが、一度に資金を入金すると全額が自動運用の対象となり、何回かに分けて少しずつ運用することはできない場合があります。まずは運用したい分だけ入金しましょう。毎月積立で運用する場合は、最低投資額を入金後に自動積立の申し込みを行います。
なぜロボアドバイザーにお金を預けるだけでお金が増える可能性があるのでしょう?
預けた資金でAIを活用し、投資商品を運用するためです
投資で利益が得られる仕組みを株式を例にみてみましょう。
会社の業績がよいと多くの利益が得られ、その会社の株式を買っている株主へ配当として分配されます。業績の良い会社の株価は上がる傾向にあるので、株主は買った時の株価より高い値段で株式を売れば利益(売却益)を得られます。
ロボアドバイザーでは、こうした株式などを始めとする値動きのある多様な投資商品に対してAIを活用して投資をしています。
このように投資一任型ロボアドバイザーでは、預けたお金で投資商品を買い、配当や売却益などの利益を受け取るため、資産を増やせる可能性があります。また、投資対象の配分比率を定期的に見直し、その比率を一定に保つことで各人の投資に対する考え方を反映し続けるようにしています。そのためこうした運用管理の代行サービスに対して預けた資産の1%程度の手数料を払うことが一般的です。
仮想通貨(暗号資産)やインデックス投資とロボアドバイザーでは、どれがいいのでしょうか?
初心者はロボアドバイザーから始めるのも一案です
仮想通貨(暗号資産)は投資商品の1つです。インデックス投資は株式などの指標(インデックス)に投資するもので、インデックス型投資信託などを買って行うのが一般的。
仮想通貨とインデックス型投資信託では、それぞれ値動きの幅(リスク)は異なります。仮想通貨はリスクの高い商品で、例えば仮想通貨の代表格ビットコインはドル円の為替相場の値動きの数倍も価格変動が大きいともいわれています。その他にも世界中の市場にはさまざまな投資商品があり、値動きも異なるため複数の投資商品を組み合わせリスク分散を行うのが一般的です。
仮想通貨やインデックス型投資信託の購入は、それぞれの投資商品を自ら選ぶ投資スタイルになります。投資を検討するには各投資商品の内容や値動きの特性を知ることが重要です。
一方、投資一任型のロボアドバイザーはAIに運用方針を伝え、投資商品の選択から運用までを全て任せてしまうもの。投資商品の1つとしてインデックス型投資信託を組み込む場合も、国内外のどの指標(インデックス)をどのくらいの割合で組み入れるのかを選択するのはロボアドバイザーになります。
そのため、仮想通貨やインデックス投資信託を自分で選ぶ投資スタイルとは全く異なります。また主なロボアドバイザーでは仮想通貨で運用するものは現時点ではありません。
投資に自信がない、投資経験がない、投資商品に関する勉強時間がないなどの人はまずはロボアドバイザーから投資を始めるのも一案です。
投資助言型ロボアドバイザーは、投資商品の選択と配分比率(ポートフォリオ)を参考に自分で売買したい人や、投資の勉強に意欲的な人、投資の手数料を払うのに消極的な人に向いています。投資助言型ロボアドバイザーは単にポートフォリオの提案にとどまるため手数料が少ないかゼロであることが多いからです。
一方、投資一任型ロボアドバイザーは、自分で投資を行う自信がない投資初心者や投資の勉強、購入手続きに割く時間がない人に向いています。手数料はかかりますが、入金するだけで投資を開始できるからです。少しでも早く投資を始めることで長期投資につなげられるでしょう。思い立ったらすぐにでも始められることが投資一任型ロボアドバイザーの利点です。
ロボアドバイザーの特徴とサービス内容をよく理解すれば、「本当のよき投資アドバイザー」として上手に使いこなせ、AI機能を最大限に活用した最適な資産形成ができることでしょう。
いざロボアドバイザーを始めよう!と思っても、数あるサービスの中からどこを選べばよいか迷いますよね。そこで、多くの人に支持されているサービスをおすすめのポイントと共にご紹介します。
預かり資産・運用者数No.1※1
ロボアドバイザー
WealthNavi
(ウェルスナビ)
※1.一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年3月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2023年6月時点)
※2.運用実績は、運用期間:2016年1月~2021年5月末を対象に、各社の期待リターンおよび想定リスクがもっとも低いポートフォリオの騰落率(%)~最も高いポートフォリオの騰落率。THEOのみ運用実績は月次リターンから算出した推計値
日本初の利益が出なければ手数料がかからないロボアド
SUSTEN
(サステン)
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【徹底比較】おすすめのロボアドバイザー11選!選び方のポイントも紹介!
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最終的な投資決定は、各取扱金融機関のサイト・配布物にてご確認いただき、ご自身の判断でなさるようお願い致します。
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