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ETFは、株や投資信託と比べると、あまり目立っていない存在ですが、調べてみると、投資信託と株の特徴をあわせ持つ、“美味しいとこどり”の金融商品だということがわかりますよ。
今回は、ETFって何?という基礎から投資信託や株との違い、メリットまでわかりやすく解説します。
目次
投資と聞くと、真っ先に「株」を思い浮かべる人もいるかもしれません。株は、株式会社〇〇など、個別の企業に投資します。好決算や赤字といった企業の状況などに応じて、株の価格も変化していくものです。つまり企業の活躍次第で価格が上がることもあれば、大きく下がってしまうこともあるわけです。
といっても、「企業が今後どうなるか?」なんて、初心者にはなかなか予測できないですよね。将来どの企業の株価が上がるかという判断は、決算書に書かれている企業の業績や動向をもとに将来の予想はできますが、当てるのはプロでも難しいといいます。
そこで、登場するのがETFです!
ザックリ言うと、ETFはたくさんの企業の株が集まったもの。日本や世界などにある株式市場がマルッと買えちゃう金融商品なんです。例えば、ニュースでよく聞くこともある日経平均株価のETFを1本買うだけで、日本を代表する企業225社に間接的に投資できちゃうんです! 価格の上げ下げは個別の企業に依存しないため、価格変動のリスクを分散することもできます。
「えっ、それだとインデックス型の投資信託と一緒じゃん?」と思われる方もいるかもしれませんが、ETFはそのインデックスの投資信託が株式市場に上場しています。そのため、正式名称も「上場投資信託(Exchange Traded Fund)」といいます。
上場しているので、株と同じように売買にできます。さらに金融緩和(世の中に出回るお金を増やすこと)の一環として、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などのETFは日銀の買い入れ対象になっていることもあり、近年注目度が増しています。
個々の企業のことを調べずに、たくさんの会社に分散投資できるのは魅力ですね
このETF、投資信託や株と違うところもあれば、似た部分もあります。そこで、2つの金融商品との違いを踏まえたうえで、ETFの特徴を整理してみました!
投資信託の価格は基準価額といって、1日1回算出されます。一方でETFは、株と同様に需要(買いたい人)と供給(売りたい人)のバランスによって、価格はリアルタイムで変動するといった特徴があります。
ETF | 市場での時価(買いたい人と売りたい人が合意した値段で常に変動) |
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株 | |
投資信託 | 基準価額(運用した資産の合計を買った人の口数で割った価格で、1日1回算出) |
ETFの最低購入金額は1~2万円程度のケースが多く、株と比べると安く感じますが、最低100円から買える投資信託と比べると若干高く感じますね。
ETF | 1~2万円程度からのケースが多い |
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株 | 個別株により異なるが、数万~数百万円かかる |
投資信託 | 100円~1万円程度から購入可能 |
ETFには、株と同様に売買時に手数料がかかるほか、投資信託と同じように保有中にもコストが発生します。売買時の手数料は、株と同額で、ネット証券であれば1回の注文につき数十円~数千円程度といえます。
保有中ずっとかかる「信託報酬」といわれるコストは、投資信託が年率0.2〜1.5%程度なのに対し、ETFは年率0.1~0.2%程度と低い傾向に。そのため長期で保有すればするほど負担するコストに関しては、投資信託よりもETFのほうが比較的有利ですね。
ETF | ネット証券であれば数十円〜数千円程度 |
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株 | |
投資信託 | 0円~購入金額の3%が一般的 |
ETF | 保有資産の年率0.1~0.2%が一般的 |
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株 | 無料 |
投資信託 | 保有資産の年率0.2~1.5%が一般的 |
ETF | ネット証券であれば数十円〜数千円程度 |
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株 | |
投資信託 | 一般的にコストがかからないことが多いが、商品によっては売却金額の0.1~0.2%程度かかることもある |
東京証券取引所に上場しているETFは約220銘柄と、投資信託や株と比べると数は少ないのが現状。ただ、投資信託と同じように国内外の株・債券はもちろん、不動産や金、原油など商品の種類は数多くあり、選ぶ際、少なくて困ることはなさそうです。
ETF | 東証で約220銘柄 |
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株 | 国内で約3700銘柄 |
投資信託 | 国内で約6000本 |
ETFは株と同様に、証券会社のみで買えます。投資信託のように、銀行や信用金庫などでは買えないのは不便ですね。
ただ、最近ではネット証券の口座開設はネットのみで完結できるため、始めるハードルも下がっているようです。また、証券会社ですでに口座を開設している人であれば、すぐに取引を始められますね。
ETF | 証券会社のみ |
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株 | |
投資信託 | 証券会社、銀行、信用金庫など |
お得な税制優遇制度として、耳にする機会も増えてきたiDeCo(イデコ)ですが、残念ながらETFでは利用できないんです……。
ただ、税制優遇制度がまったく利用できないかというとそうではありません。iDeCoと同じく非課税制度として注目を集める一般NISAなら利用できます。法改正によって期間が延長される可能性はあるものの、一般NISAを利用することで、現時点(2020年3月末時点)で2023年まではETFの運用によって得られた利益に税金はかかりません。
ちなみに、つみたてNISAも一応利用できることにはなっています。しかし、2020年4月1日時点で対象商品はたったの7本のみ。取り扱い金融機関も限定的で、あまり実用的ではありません……。
ETF | 一般NISAのみ(ETFの場合、つみたてNISAも利用可能ではあるが、対象商品も取り扱い金融機関も限定的) |
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株 | |
投資信託 | iDeCo(イデコ)、つみたてNISA(積立NISA)、一般NISA |
たくさんの会社に投資できるのに、ETFは1万円から買えるんです。株と同じように市場の時価で買えるのも興味深いですね。
ETFと投資信託・株を比較してみましたが、ここまでを踏まえてETFにはどんなメリットがあるのでしょう? 5つのポイントを挙げてみます!
利用する人によってメリットになるかどうかは分かれるところですが、ETFは株と同様、市場の取引時間中であればいつでも売買できます。つまり、売買タイミングを自分自身で決められるんです!
投資信託であれば、今の価格で買いたいと思っても、数日後の価格で購入となり、思わぬ価格で購入するリスクもあります。
東京証券取引所に上場しているETFの約7割は、最低購入金額2万円以下です。そのため、株と比べると比較的少額で買えますね。
ネット証券で取り扱いのある投資信託は購入手数料無料のものが多いため、初期のコストはETFのほうがかかるかもしれません。しかし先ほど特徴③でも紹介しましたが、ETFは投資信託よりも保有中にかかるコストが低い傾向にあります。
長期投資をする予定であれば、保有期間中にかかるコストの差が最終的なリターンに大きな影響を与えます。短期売買ではなく長い時間をかけてお金を増やしていこうと考えているのであれば、ETFのほうが比較的有利といえるでしょう。
基本的にはどの証券会社であっても、約220銘柄のETFをすべて取り扱っています。そのため、「買いたい銘柄がない!」からと、複数の証券会社に口座を開く必要もありません。
株の配当金や投資信託の分配金と同様に、ETFも分配金を受け取れます。分配金が受け取れる回数は、ETFの1年間の決算回数に応じます。例えば年1回の決算を行うETFであれば、1年間に1回、分配金が支払われます。
なお分配金を受け取るには、決算日の2営業日前までに該当のETFを保有しておくことが条件となります。
ETFのメリットがおわかりいただけたでしょうか?
株と比べて大きなお金を用意する必要がないので始めやすく、保有しているときにかかる手数料も安いので、長期投資にも向いています。
ただし、ETFには向いてる人とそうでない人がいるので、始める前にはETFのデメリットについてもチェックしてくださいね。
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記事構成・執筆:吉田 祐基(ペロンパワークス・プロダクション)
ETFを購入する際に一番困るのは、金融機関の中からどこを選べばよいか迷ってしまう事ではないでしょうか。 そこで、マネーはじめてナビ編集部注目の金融機関をご紹介します。
楽天証券
松井証券
SBI証券
DMM株
マネックス証券
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ETFとは?投資信託や株と何が違う?メリットは?徹底比較!
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